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マネジメントの基本を大切にするためのPoCとは・・・

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最近、経営書やビジネス書を読んでいると、PoCという言葉を時々目にします。

Proof of  Conceptで日本語では「概念実証」と訳されます。

言葉自体は新しいモノではなく、「新しいプロジェクトが本当に実現可能かどうか、

効果や効能を技術的な観点から検証する工程」を指している。

 

ビジネスIT業界では新技術が次々開発され、これまでになかった新しいビジネスモデルが登場しています。しかし、実際に使うとなると事業に目的に合わなかったり、収益が出ないというケースもある。

多大な資金をつぎ込んだのに、本格的に稼働しようとすると、思ったような成果が得られないという事態も起きなけない。そうした誤算を回避するために、投資の初期段階で

問題を発見し修正しようとういものである。

 

IT業界だけでなく、医療業界や映画業界などでも用いられます。

例えば、映画ではCGIで合成映像が活用されることがあるが、初めからそうした方法で撮影に入っても思った仕上がりになるかわからないことがあります。

そこでPoCとして同じ手法で短編映画を作り、見た目や技術的課題の確認作業を行う。その段階で新しいアイデアが見つかったり、技術的な問題点がわかれば修正し、

確実なものにしていくというもの。

 

しかし、PoCと銘打って事を進めれば、何もかもうまくいくわけではない。

思うような結果が得られなかったり、通常のプロジェクトと同じような進め方に

なってしまうことも少なくない。

そこで実施するためのポイントについて、ある専門家は次のような点を挙げている。

1、一つはあくまでもPoCは目的が検証であるため、できるだけコンパクトに取り組

 組むこと。投資の是非を検証するのに多額の経費をかけるのは本末転倒。

 人、物とも最小限に留めること。

2、二つ目は、検証の精度を上げるためには机上ではなく可能な限り実際の事業や

 サービス、現場に近い形で行うことが重要。

3、三つ目は、検証の結果、課題がわかった場合、最初のテーマを見直して改善や

 再度の検証を行うこと。

 

例えば、新規顧客獲得をめざして始めたが、顧客満足度の向上につながるといった

新たな可能性が出てくれば、これも加え、検証を繰り返していく。

その場合、長期にわたっても諦めず地道に進めていくことが大事である、と指摘しています。

 

PoCは新時代のシステム、経営手法ではあるが、未知の技術に対し、コストを最小限にとどめ、現場に近い形で、諦めずに地道にことを行うというのはいつの時代にも通じる経営の基本。