リョウガのページ

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人はすぐに忘れる生き物 反復学習が必要

こんにちは、

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人気月間CMランキングというものがあります。

これはテレビCMと同じ映像が、ネット上で何回繰り返し見られているかが集計されて発表されています。

そのランキングを毎回、興味深く見ているのですが、最近のランキングにおける代1位はビールのCM。

以下、自動車メーカー、携帯電話、缶コーヒー、インスタントラーメン、生命保険などのCMが人気上に入っています。誰もが知っている顔ぶればかり。

でも、いずれの会社・商品ともに確固たる地位を築いており、そんなに大量のCMを大金を投じてまで流す必要があのか、という素朴な疑問をもつ人が多いでしょう。

ところが、売れ筋商品ほど生き残るためには広告宣伝費をケチることなく、商品のアピールを途切れさてはいけないんです。アピールせずに放っておいたら、いずれ消える運命にあるんです。

 

消費者なんて移り気なもの。繰り返し流される広告を目にしなくなると、たとえ大手メーカーが作った商品であっても、すぐに忘れ去ってしまう。

ところが、繰り返しCMを流すことで反復学習のごとく消費者の脳裏に焼きつけることで、いつまでも覚えてもらい、買い続けてもらえる。人気CMランキングに登場する面々も、途中でアピールすることをやめてしまったら、今日の地位はなかった。

ウソだと思うのなら、中学。高校生の頃の初恋の相手の名前を思い出してみるといいです。その頃の親友の名前は?

あんなに夢中だったのに、いつも一緒に遊んだのに思い出すことが出来る人は少ないはず。

また、自分の通った小学校の名称を覚えているだろうか。3代前のアメリカ大統領の名前が言えるだろうか。いずれも一時期、自分自身の頭の中では強烈に記憶したはず。

 

ところが、それらに触れることが、見かけることがなくなったら、徐々に忘れ去ってしまう。長寿番組を担ってきた有名タレントも、毎日のようにその番組にでているから、視聴者に存在を覚えてもらえる。その番組がなくなったら、有名だったはずのタレントも忘れてしまう可能性が高い。

大物でさえそうなのだから、1発芸で出てきたタレントなどは短いサイクルで「そういえば、そんな人もいたなあ」というふうになる。

小さな規模の商売とか、イチ営業マンとなると、なおさら顧客から忘れられないように心がけねばならない。

昔と違い、今はメールなど、手っ取り早く定期的に経費も掛けずに自分で自分のことをアピールする方法が色々ある。それが商売をやっていくための秘訣だといえる。

試験勉強でも同じで、色々と出てきている塾や予備校の講習会などをどんどん受けていても、頭には残らない。いかに反復練習をするかで、頭に留まる率が決まってくるんです。5冊の参考書を1回やるより、1冊の参考書を7回反復練習するほうが成績がはるかに伸びます。

まあ、よく言われる、エビングハウス忘却曲線のことと同じですね。

 

ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスの発表した「エビングハウス忘却曲線」です。エビングハウスは、無意味な音節を記憶し、時間と共にどれだけ忘れるかを数値化しました。

そこで出た結果は次の通りです。

この表は時間と共に、どれだけ記憶したことが頭に残っているかを示しています。逆にいえば、どれだけ忘れるかということも分かりますね。

人が何かを学んだ時、

  • 20分後には42%忘れる
  • 1時間後には56%忘れる
  • 9時間後には64%忘れる
  • 1日後には67%忘れる
  • 2日後には72%忘れる
  • 6日後には75%忘れる
  • 31日後には79%忘れる
  1. 何かを学ぶ時、その知識があなたにとって意味のものであったり重要なものであったりした場合、暗記は楽である。逆にその内容があなたにとって意味のないものであれば、すぐ忘れる。
  2. 学習に時間をかけると、吸収できる情報量も増える
  3. 一度目の学習より二度目以降の学習の方が簡単になる。復習を重ねるごとに忘れにくくなる。
  4. 一度にたくさん学ぶよりも、時間をかけて何度かに分けて学んだ方が、学習効率は上がる。
  5. 学んだ直後から物忘れは始まる。最初は一気に忘れ、次第にゆっくりと忘れるようになる。

当たり前といえば当たり前なことばかりですね。でもここからさらに、この情報をどうやってあなたの学習に役立てていけるかを見ていきましょう。

(でないと、これをただの情報として「へ~」で終わらせると、1.のようにすぐ忘れます。でも、この情報をあなたの生活に役立てられるものにできれば、記憶にしっかりと残るのです。

せっかくこの記事を読んでもらったのですから、あなたの生活が少しでも向上するように、現実に役立つものにしていきましょう!)

エビングハウス忘却曲線を踏まえた、最適な復習のタイミング

では、ここまでの知識を踏まえ、どのように勉強したら学習効率が上がるかを見ていきましょう。

 

 

まずはこの図を見てください。黒い線はあなたの記憶です。まず最初、何も知らなかったところから勉強をし、知識を得ました。この時点では記憶は100%のところに上がりますね。

でも、そのまま復習せずにいると、黒い線のようにどんどんと忘れてしまいます。これは先ほどエビングハウス忘却曲線で学んだことですね。

ではどう復習したら知識をしっかりと記憶させられるかということですが、それはこの図の黄色い線を見てみましょう。

まず、学習した後24時間以内に10分間の復習をすると、記憶率は100%に戻ります。そして、ここからが素晴らしいのですが、次回の復習は1週間以内に、たった5分すれば記憶がよみがえるのです。そして、次は1か月以内に2~4分復習すれば、また記憶は復活するのです。

これってすごくないですか?タイミングさえ間違えなければ、最大でもたったの19分の復習で1か月後も学んだことを忘れずにいられるんです。

学生であれば、授業後1日以内、1週間以内、1か月以内に復習すれば、中間テストや期末テストの時にほとんど情報を覚えていられるんです。

「といっても、毎日授業いっぱいあるし、そんな復習できないよ」と思うかも知れませんね。でも、もし電車の中や夜寝る前にちょっとだけ復習すればかなりの違いが出てきます。

もしこれをしなければ、今後も今と同じようにテスト前にまた最初から勉強し直さなくてはいけません。エビングハウス忘却曲線によると、1か月後には80%近くの情報を忘れているわけですからね。

しかも、このように何度かに分けて勉強することで、長期的な記憶にも繋がります。高校生であれば、定期試験だけでなくて受験の時にも知識として記憶していたいですよね。また、英語や資格の勉強をしている方であれば、学んだ知識はその後も長期間にわたって使える状態にしておきたいはずです。

であれば、この復習の仕方をするのはとても効率的ですね。