リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

ビッグデータを制する者はすべてを制する。

f:id:yasuhirokamei0912:20190827134557j:plain


以前、まだたばこを吸っていたときのこと。短股間のうちにガン保険勧誘のDMが2度届いた。なぜ自分が喫煙者だとわかるのか不思議に思ったが、少し考えるとナゾはすぐに解けた。当時、近くのコンビンで電子マネーカードを作り、そこで買い物をするときはそのカードで決済していた。タバコを買うときも。当然、多数の客の買い物データがコンビニの本部に集約される。コンビニの本部が保険代理店となっていて、タバコを買う客にDMを送るカラクリだ。

電子マネーの申込書に小さい字で個人データの利用に同意する文言がかかれているみたいで、データの2次利用には何ら問題はない。これはビッグデータを利用した商売の一例。テレビや新聞に触れない人が増えている中、とても効率的な宣伝方法といえる。闇雲にDMを送りつけてもムダな送料と紙を使うだけ。このところ急速に電子マネーが増殖しているが、これは何も消費者の利便性を考えているからではない。発行する側の思惑は、ビッグデータを集めたからである。ビッグデータを制する者はビジネスを制するから。あの店は電子マネーが使えるようになったので便利だ、などど能天気に考える人がいたら店のおもうつぼ。

私が営業だったころ、営業の仕事もした。時は平成のはじめ、上司から「営業は回数をこなしてなんぼ、多くの人と会え、下手な鉄砲も数打てばあたる」と叱咤激励されたものだった。これも当時は結構有効な手法だった。その理由は単純に景気が良くて購買意欲旺盛な人口が多かったから。もちろんネットもないので、対面営業が主流だった時代が長らく続いた。

しかし、現代は少子高齢化で庶民の景気感は一向に良くならない。既存メディア上での宣伝も効果のほどはイマイチ。ということで、客層を絞ってアプローチすることの重要性を認識して売り込みをかける戦略をとるのが成長のカギをにぎる。ビッグデータを活用したら、20代女性向きの商品とか、幼児を持つ親向きの商品、シニア向けの商品を販売したいとき、それぞれのターゲティングが容易になる。

こういうことにいち早く気付いた商売の天才が始めたのがSNS。SNSの利用は普通は無料である。その理由は、無料にしいて多くの人を巻き込み、気軽に個人情報をたっぷりと書き込んでもらうためである。より多くの人にSNS上ではしゃいでもらい幸せ気分を味わってもらいたいから、などと能天気に考える人がいたら、SNS側の思うつぼ。

こうしてビッグデータを集めた商売の天才は、宣伝にテレビや新聞と言った既存メディアを頼るという、まどろっこしいことはしない。個人のスマホなどへ直接宣伝を送る方法を確立してビジネスを制した。その規模ははるかにグローバルだ。