みんなユーチューバーになりたい 得意生かす職業一気に脚光
学研ホールディングスが全国の小学生男女を対象にした
「将来なりたい職業」アンケートで
「ユーチューバー」が堂々3位にランクインしました。
1位は「パティシエ」
2位は「プロサッカー選手」ですが、
かつての王道の2職業についでのランクイン。
いったい、子供たちはユーチューバーのどこに魅力を感じているのでしょうか?
日本でユーチューバーが出始めた頃、目立ったのは
「お風呂で巨大スライムを作って飛び込んでみた」
「ペットボトルでロケットを作って飛ばしてみた」など、
いわゆる実験系の動画。
日本で一番チャンネル登録者が多いとされるユーチューバー、
はじめしゃちょーを筆頭に、このジャンルは盛り上がっていました。バラエティ番組感覚で楽しんでいた視聴者も多かったことでしょう。
しかし2019年現在、ユーチューバーが増えるのに伴って、ジャンルもかなり多種多様になってきました。実験系のほかにも、おもちゃや食品、日用品新商品を試してみる商品紹介系、日常の映像をつなぎあわせて、おしゃれなBGMを乗せるVログ、家の掃除方法や楽器演奏の仕方などを教えるハウツー系、ゲームのプレイ画面に解説する声を乗せたゲーム実況、コスメやファッションの情報提供をするビューティー系。
視聴者の選択できる情報の幅がぐっと広がりました。
私もここ一年ぐらい、家ではテレビよりユーチューブを見ている時間の方がながいきがします。朝目がさめて、ベッドの中でKAJIERI MAKEUPさんらビューティー系のモーニングルーティーン動画(起きてから家をでるまでの様子をまとめた動画)なんか見て「私もこんな爽やかに身支度するぞ」と意気込み、支度の合間はアーティストの公式チャンネルでミュージックビデオを再生して音楽を聴き、家に帰ってきてからは笑えるバラエティ系を見て・・・・といった具合に、その時の気分や目的に合わせて隙間時間で楽しめる動画をチェックしています。
また、動画ジャンルの増加に伴って選択肢が増えたのは、視聴者だけではありませんよ。より多くの人が「興味がある」
「これなら出来る」と思えるジャンルでユーチューバーとして成功できるチャンスが増えたのです。
例えば「しゃべったり体を張るのは苦手だけど、料理なら得意」という人は、実験動画は作れなくても料理動画は作れます。
整理整頓が得意な主婦がダイソーの小物入れで家を片付ける動画は、100万回再生されています。
15年、ユーチューブのテレビCMで「好きなことで、生きていく」というフレーズ話題になりました。19年のユーチューブは「得意なことが一つあれば、生きていける」ようになりました。
自分ではなんとも思っていない個性や、知識が、誰かの役に立つ可能性がある。
子供たちが職業ユーチューバーにあこがれる理由は、そこにあるのかもしれません。