人工芝球場と天然芝球場
巨人の試合もそうですが、見ていると
今年のプロ野球も打高投低の傾向が顕著です。
11日時点でセパ両リーグ合わせて3割打者は13人、ホームラン30本以上は7人います。
4度目のトリプルスリーを達しそうな選手もいるなんて、昔なら考えられなかった記録です。
かたや投手の方は10勝以上あげているのは12人。このペースでいくと、最多勝利争いは15勝前後となるでしょうか。
昨今は20勝をあげている投手はめったに現れなくなって、最多勝利賞のレベルはあきらかに下がっている。そして規定投球回数に達している投手は13人しかいない。
パリーグはたったの3人。防御率1点台の投手も珍しくなった。投手の分業制が確立しているとはいえ、あまりに寂しい。
効果的なトレーニング方法の確立により、以前と比べて投手の投げるボールの速さが格段に上がったにもかかわらず、打高投低が続いている。
打高投低となる原因について、ある解説者は人口芝球場の存在が大きいと指摘する。現在、各チームが本拠地として使用している球状のうち、9ヶ所が人工芝球場で天然芝球場は3ヶ所。
ここまで人口芝球場が増えた理由は、オフシーズンにイベントなどに使用するため、管理費用が安上がり、水はけが良いので雨天中止が少ない、イレギュラーバウンドがほとんど無い、
といったところ。
だが、人工芝球場ではゴロの球速が早くなる。
天然芝では余裕でゴロアウトとなるケースでも、人工芝では野手の間をピュッと抜けてヒットになってしまう。これでは投手も溜まったものじゃない。打ち取ったはずなのに、がっかりだ。
この解説者の指摘はごもっともで、このままでなプロ野球はどんどんつまらなくなってしまう。
ちなみに私が応援しているチームは、ホーム球場が天然芝で不慣れなためか、人工芝球場での早いゴロに対応できずエラーがとても多い。これが足を引っ張り、そこそこの投手力がありながら今期10勝をクリアする投手はなさそうです。
野手の練習不足を指摘する声もあるが、来期へ向けての大きい課題だでしょう。
野球の本場アメリカでは、90年代以降にそれまで人工芝だったのが、選手のことを考えて天然芝へ移行する球場が続出しました。人工芝は選手の足腰に負担がかかるし、ダイビングキャッチした際などに負傷するリスクが高いためである。
いまや人工芝球場は数えるほどしかない。
やはり野球はプレーするほうも見るほうも、青空のもと天然芝の上でやるのが気持ちいいし、面白い。
高校野球が面白くてすがすがしいのは、ここにある。