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消費税アップによるキャッシュレスのワナに気をつけて

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こんにちは。

つい最近ですが、ETC利用金の請求書がとどいた。普段より請求額が高額だった。

そういえば、その該当月は大した距離でもないのに高速道路を多く通行したことを思い出した。

早く帰宅したいから、というつまらない理由で利用したことも。

さらに ”ETC利用で明石海峡大橋が990円” という宣伝文句にひかれて淡路島まで遊びにいった。しかも2回。

ETCはカード決済だから後払いだ。従って、実にムダな通行料金を払うことも時にはある。

これが昔のように高速料金が現金払いだったら、ムダな出費は抑えれれただろう。ここは我慢して一般道路を走って帰ろうとなるし、レジャーは近場で済ませようと考える。財布から実際にお金の出し入れをせずに決済するという行為は、金銭感覚を狂わせてしまうというワナがあって怖い。

この件以降は、ETCに限らず様々なキャッシュレス決済の際に、本当にその出費が必要なのかどうか、考えてから買い物をするようにしている。

 

こちらは日本の近隣のとある国の話。

その国はキャッシュレス決済比率が90%に達しようとしている。すごい、などと思ってたら大いなる誤解。実際の状況は愚かそのもの。その国では20年はど前に経済危機が巻き起こった。それを克服するために考えられたのが、カード利用による個人消費の拡大だった。

政府の施策は、年間カード利用額の20%の所得控除、1000円以上(日本円に換算した金額。)のカード利用者は当選金1億8000万円の宝くじに月に1度、自動的に参加することが出来る、年商240万円以上の店はカード取扱店となることを義務化、というものいだった。

一見すると現金で買うより、カード利用する方がお得に思えるこの施策、考えた人は天才だ。

カード取扱店義務化は、脱税対策。年商240万円という、ほぼ全ての店が対象になる。これにより、それまで脱税が横行していた小売店の売り上げが捕捉可能となり、税見当局による微税がスムーズになった。

また、1000円以上の買い物をすれば、レシートにランダムに書かれる番号が宝くじとなるシステムを作った。宝くじは毎月発行される。これが大いにウケた。

買い物の金額が1000円でも、1万円でもレシートは1枚だ。宝くじは年間12回。当選確率をあげるためには買い物を重ねて複数枚のレシートを集める必要がある。

というわけでクレジットカード決済が主流となった。お目当ては宝くじの当選金だ。その結果、停滞していた景気が一気に動き出した。どこの国において個人消費は景気を大きく左右する。

その国でもカードの普及が一気に進んだことで予想以上の個人消費が拡大した。おかげで短期間のうちに経済はV字回復したのだった。

だが、めでたしめでたしとはならなかった。

 

キャッシュレス決済比率がダントツな、かの国はクレジットカード決済の急速な普及が景気回復をけん引した。大半の小売店舗がカード決済可能にしたほか、カード決済で買い物をすればレシートが宝くじになるという施策があった。1000円以上の買い物が宝くじ1回分だ。

個人の消費は大きく伸びたものの、この施策は消費者を間違った方向へ導いてしまったんです。

宝くじの当選金目当てにカードの使いすぎで多重債務者におちいる国民がとても増えたんです。現在、多重債務者たちが抱える負債の合計は約50兆円にも達するといい、しかもその額は増え続けていて自己破産や自殺者も増えている。宝くじは別名「愚か者が払う税金」と呼ばれているんです。

その理由は、還元率の低さ(日本の場合は50%以下)と、宝くじ収益の多くが公共事業に使われているため。多少なりとも金融の知識がある人は、宝くじなど絶対に買わない。こんな宝くじのために買い物を重ねるなど、二重に愚かな行為をしていることになる。

ムダ遣いが、かなりの金額になることは容易に推測できる。これが現金払いなら愚かな行為に走る消費者は、ごく総数で済んだことでしょう。現金の重さ、働いていて稼いだお金ありがたさを実感できるからである。

そういう感覚に乏しいキャッシュレス決済は、実に簡単に人間を愚かな行為へと導いてしまうんです。なんとも罪作りな施策を考えたものです。

 

さて日本。消費増税とともに実施されるキャッシュレス決済に伴うポイント還元策。

来年7月まで、キャッシュレス決済すれば買い物金額の最大5%がポイントで戻ってくるという仕組みだ。1万円の買い物なら、500円分が還元される。バカにならない金額ですが、これが現金還元ではなくてポイント還元と言うのがミソ。

ポイントは使わなければただの絵に描いたモチ。有効期限を過ぎたら失効してしまう。

ということは、この5%分還元され相当部分がムダな買い物に充当されることになるでしょう。政府はポイントを発行する事業者に補助金を支給するといい、

なんと今年度は2800億円の予算が計上されたんです。

なんのことはない、還元されるポイントの財源は国民の税金だ。これを愚策と言わずして、何を愚策というのか。

なハッキングの手口は日々進歩している。ところがコンビニのキャッシュレシステムが標的になったが、同様の事件がまた起こる可能性と隣り合わせだと言うことを忘れてはならない。

いくつものポイントカードを持ったり、決済アプリをスマホに入れるなど、まさにカモネギだ。

キャッシュレスブームやポイント還元うんぬんに踊らされてはいけません。くれぐれも利用は慎重してくださいね。

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