近所のラーメン屋へ行って思った 名店とチェーン店の違い
こんにちは。
今日は、ラーメンが大好きで、自宅の近くにある人気ラーメン店についてです。
食べることへの関心が低下している中、
自宅の近所にある人気ラーメン屋が、残念ながら店をたたんでしまいました。
白湯スープが絶品で、各店の条件とされている食べログの点数は3.5以上の評価がなされていて、いくつものグルメ雑誌に紹介されたほど。
3.5以上の評価は、おいそれと獲得はできないはずです。
独自の白湯スープを作るには、相当な努力を重ねたんでしょう。以前、店主と少しだけ話をしたことがあるんだけれど、その時は店舗数を3か所に広げていたらしいんです。順風万帆かと思いきや、ほぼ年中無休で営業している割にはきつくて、もうあきませんわ、と笑いながら言っていたのを印象に覚えています。
謙遜かと思っていたのですが、それからほどなくして2店舗を閉めたそうです。
以降、本店だけに絞って運営してきたらしいんですが、実は、この店の周辺(おおむね半径1キロ以内)には、やはり食べログ3.5以上の店が7店もひしめいているんですね。
うち半分が、ここ2、3年の内に新規開業した店なんです。これだけの激戦区も珍しい。
お客が分散するおかげで、どの店もほとんど行列ができることはなかったんです。ラーメンファンとしては待たずに食べることが出来るのはうれしいんですが。
しかし、経営する側の大変な思いが垣間見えてきます。
そんな激戦区に店舗を構える某ラーメンチェーン店があって、
こちらはかれこれ15年以上同じ場所で営業を続けているんです。チェーン店なので、あらかじめ本部が用意した食材をアルバイト従業員でも調理できるシステムなんですね。
したがって、まあ美味しいけど何度も行きたくなるようなものではない、といった評価なんでしょうか。
食べログの点数は3.0。名店との実力差は歴然としていましたね。いつ撤退するのかと余計な心配をしてしまうぐらいでした。
ところが、これが周囲の名店とさして変わらない集客状況を維持しているんですね。これ、食べ物業界の不思議かつ面白い点。
名店が閉店した理由は、こり過ぎたから。
絶品の味を編み出したところまでは良かったんです。
はじめて食べた人は、その味を強く記憶する。ところが、リピーターとして何度は訪れているうちに「あれ?以前のほうがおいしかったのに」という感覚になってくるんですね。
こった味とういのは、少しの加減で左右されることがあるんですね。それでも十分においしいのに、リピーターとしては味が落ちると感じるんですよこれが。(みなさんどうですか)
こうして客離れが進んでいくことになるんです。
なんともシビアな世界ですね。
一方のチェーン店だけど、材料はありきたりのもので間に合わせて、中途半端なおいしさを作り出すんです。その味は強く記憶に残らないために、味が落ちたと感じる客は、まずいないでしょう。
実は食べ物の業界全般において息長く経営を続けていくのに肝要なのは、可もなく不可もない味なんですね。
商売というものは本当に難しい~。
ちなみに日本政策金融公庫の「消費者動向調査」によると
食べることに「関心がある」人は2016年比5.7%減の76.5%で、
食べの関心度は、20代(7.8%減の66.5%)
30代(8.9%減の68.1%)
40代(10.3%減の72.3%)
で大きく低下しています。
一日の食事回数は
「朝昼晩3回」が71.9%最も多いものの、3.5%低下。
「昼晩2回」が3.0%増の17.0%に上昇。
年代別では
20代は朝食を食べない人が6.9%増の34.1%と高くなりました。
また朝食の主食は「ごはん」が52.9%,
「パン」が34.1%、で「ごはん」の割合は低年代ほど高く、
反対に「パン」は高年代の方が高い傾向がみられます。
最近のひとは、食へのこだわりが薄れてきているようですね。
もっと美味しいものをたくさん食べて、幸せを感じてほしいものですね。
それでは、今日もいい一日でありますように。