リョウガのページ

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ネーミングはとても大切で、地味で、意味がよくわからないようなものでは未来はない。

こんにちは。

今日は、「ネーミングはとても大切」で、地味で、意味がよくわからないようなものでは未来はないことについてお話しましょう。

先月、近所のおばさんが自家栽培した珍しい果物をもらいました。

それはラ・フランス。通称・西洋梨

その名は知っていたが、実物を見るのも食べるのもおそらく記憶をたどれば、初めて。見た目は悪くなくて、ひょうたんが崩れた形とでも言いますか。その場で皮をむいてもらい頂いたのですが、とても甘く香りもいいですね。熟したときを見計らって収穫せねば、ほどよい甘さが味わえない。何気なく、原産国はフランスなんですかとたずねたら、物知りのおばさんは、もともとはフランス生まれながら、今では生産国は日本のみ。栽培に欧州の気候が合わず、病気にもかかりやすく、栽培に手間がかかる。このため原産地でほぼ絶滅状態とのことでした。

 

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日本に輸入されたのは1900年ごろ。

当初は山形県の人が名付けたこの果物の名前は ”みだぐなし” 。1度聞いただけでは頭には入らなくて、思わずおばさんに聞き直した。これ、山形県の方言で、見た目が良くないとか、醜い、きれいでない人との意味。

こんなネーミングの商品だから、いくら甘くても、見た目も悪いし、全然売れなかったという。

 

その後、農家が研究を重ねて栽培技術が向上するとともに、生産が安定してきたのは最近のこと。地元の特産品にしたいと願い、必死に品種改良を重ねた結果だった。しかしネーミングが ”みだぐなし” のままではだめだ。商品のよさが全く伝わらないので売れない。売れないものを作っていても仕方がないので栽培をやめる農家が続出した。

 

そこであるひとが、考案した新しいネーミングがラ・フランス

実は和製フランス語だったんです。

意味は「これぞフランス」。いかにもおしゃれな語感です。

以前のネーミングとは大違い。これが当り売れ行きは回復した。値段は高いがジュースやお菓子など用途は広く、人気急上昇中らしい。

 

ネーミングはとても大切で、地味で、意味がよくわからないようなものでは未来はない。

いまや押しも押されもしない清掃の大手企業の創業当時の話。社名を決めようとした時、創業者が提案した社名は ”ぞうきん” というものであった。それに対して周囲から猛反対の声があがったんです。「いくらなんでも、人に言いにくい」、「結婚相手を見つけにくい」などなど、半分泣きそうになり創業者を説得した。結果、別の社名に差し替えとなった。この企業は日本におけるフランチャイズ展開のさきがけともなったことでも有名で、全国各地に店がある。その店を見かけるたびに思うのは、もしも当初の発想どおりの社名を名乗っていたらどうなったのか?

おそらく、ここまでの成長はなっかでしょう。

ということで「ネーミングはとても大切」であるということ。