感動したラグビーの面白さを日本中にしらしめたワールドカップの今後
こんばんは。
ラグビーワールドカップが終わってちょっと寂しい気分ですが。
先日、花園ラグビー場で近鉄の試合があって、日本人より日本人らしいトンプソ選手が活躍して、ついに引退することになりました。
なんか、寂しいですね。・・・
感動したラグビーの面白さを日本中にしらしめたワールドカップの44日間でした。
いろいろと思い出が蘇ります。
オールブラックのハカを生で見て選手の魂が入った踊りには、鳥肌が立ちました。
日本・ブレイブ・ブロッサムス フォワード具智元(グ・ジウォン選手)の魂のスクラムに涙。
優勝候補アイルランド代表の試合後の日本チームへの敬意。
試合後のノーサイド精神の美しさ。
世界を驚かせた日本のマスコットボーイの他国の国歌斉唱。
台風被害のとき、「我々フランスはあなたたちと共にある」励ましの言葉や、
カナダ代表の被災地支援。
優勝国南アフリカのシヤ・コリシ選手の優勝インタビューで最後に日本語で「ありがとうございます」。
各国チームの日本からの愛情。それに対する各国チームの日本への感謝。
今までラグビーの魅力を伝えてきた事については、全てにとって誇らしいことです。
ラグビーのゲームは終始、スピード感満載であるうえ、激しく入れ替わる攻守、ド迫力の肉弾戦、みんなでボールを持ち込みトライを取ったときの興奮と一体感。
こんなに多くの見どころが詰めこまれたスポーツは他にはない。
多くの人が、こんなに面白いスポーツがあったのかと気づいて、にわかファンが急増したゆえんであるでしょう。
体力の消耗が激しすぎるゆえに、1週間ほどの休息が必要なことから、週末ごとの試合実施となったスケジュールも幸いした。
そこに日本チームの快進撃が加わったのだから、熱気は最高潮に。
日本代表の1次リーグ4試合のテレビ中継の視聴率は7903万人だったといい、今年の全テレビ番組のなかで最高の視聴率をたたき出した試合もありました。
同時に開催されたプロ野球の日本シリーズはかすんでしまっているように思えました。
ネット上では ”もっと日本の試合を見たいのに” とか ”もう終わるの? ラグビーロスになりそう” といった、ワールドカップ閉幕を惜しむ声が多かったですね。
しかし、ワールドカップの大成功に浮かれていてはいけません。
日本ラグビーにとってはこれからが大事。
にわかファン中心に盛り上がった人気を維持するには、ワールドカップ同様の真剣勝負を国内で見せる必要があります。
国内にはトップリーグというものが存在する。
そこに参加するラグビーチームは16。
その下部のは実質的な2部のトップチャレンジリーグがあって、
さらにその下には各地域リーグが存在しており、7部に相当するリーグまであります。
ほとんどのチームが企業による運営です。
プロ契約している選手はまだ少なく、選手全員が所属企業の社員というケースが多いんです。よって、ラグビーチームを1つ運営するための経費は、大企業にとってはたかがしれているんです。
企業の宣伝のためにラグビー人気を利用するには、今がビッグチャンス。
プロ野球やサッカーJリーグに新規参入するにはハードルが高いですが、ラグビーにハードルはない。
まずは事実上誰でも参加できる地域リーグに加入して、強くなったら上位のリーグに昇格できる。実力さえあれば短期間でトップリーグ入りも夢ではないんですね。
かつてなくラグビー熱が高まっている今、広報戦略としてこんなに手っ取り早い手法は他にない。
4年後には次のワールドカップがフランスで開かれます。そこへ、新興の自社チームから選手を送り出せたら、企業イメージアップは間違いなし。
これは1つの方法に過ぎないですが、とにもかくにもラグビー熱が一気に冷めていてはワールドカップ開催の意義が損なわれてしまうように思います。
寂しい反面、この盛り上がりを燃やし続けてくださいね。