薄れる「新商品」の魅力
「お取寄せコンビニの新発売・新商品」
「今週の新商品 - セブン・イレブン」
「来週の新商品 - ファミリーマー」
「新商品 - ローソン」
インターネットで ”新商品” というキーワードを検索すると、コンビニのサイトが連なって出てくる。
日頃、あまり気付かなかったかもしれないが、店頭には週ごとに新しい商品が並んでいる。
商品の新陳代謝が激しいコンビニは、メーカーの ”実験台” ともいわれて、各社が新商品の開発にしのぎを削ってるから。
もちろんスーパーや専門店でも新商品は次から次へと出されており、新聞のチラシにも、”新商品”の文字は多い。
しかし中には、発売して数ヶ月が経過しても ”新商品” 表示のまま売られていることもある。コンビニでの新商品は表示は1週間程度で、2週間を超えるのはまれだが、スーパーは売り場に余裕があるためおおむね3ヵ月が目安だという。
店によって新商品の扱いが違うとなると、消費者は戸惑ってしまうだろう。では、いつまで「新」なのだろうか。
法的な規制はなく、それぞれの業界が「消費者が公正に選べる環境をつくることを目的とした公正競争規約」に基づき自主的にルールを決めている。それら自主ルールによると、テレビや冷蔵庫などの家電製品は発売から1年、あるいは次の新製品が発売されるまでのうち、期間が短い方。
化粧品やドラッグストアで扱う医薬品などは、以前は6ヵ月だったのが、昨年から1年に変更されている。
新商品であることより、長く使える信頼性が求められているためだそうだ。ただし自主ルールがあるのは家電、化粧品、自動車、不動産などで、お菓子や飲料、スイーツには規定がないという。
商品の入れ替えが激しいわりに、 ”新商品” と名乗れる期間は以外に長い。これは新商品が消費者の目を引きつけ、購買意欲をそそるモノと見なされているから。
とはいえ、昔に比べると「新」の魅力は薄れているように感じる。たとえば今、スマートフォンの新商品が出でも、かつてのガラケーからスマホに移ったようなインパクトはない。旧型とデザインや機能性がそれほど変わらず、旧型でいいという人もいる。
新商品が溢れている時代に、いかに消費者に目をとめてもらえれ商品を作るか。それは「新」である必要があるかも含めて課題は多い。