みなさまは魔女です。魔女ブーム「エクスペクト・パトローナム!」
2020年ももう間近。
年の瀬の忙しさを魔法でパッと消し去れるわけではないが、
最近、日本の街は魔女であふれているらしい。
大学に魔女のサークルが誕生し、魔術ショップや現役の魔女のもとを訪れる人が後を絶たない。
決して魔法が使えるわけではない、でもたまには魔界に身を投じたい。あなたの隣にいる人、もしかしたら魔女だったりして。
一見すると、普通の大学生。でも、そんな人たちの中に魔女が隠れていたりすすから分からない。
昨年9月、慶応義塾大学に突如表れたのが「慶応魔女サークル」。
活動内容は「魔女」っぽい。りんごを煮詰めてジャムを作ったり、タロット占いを勉強したり、竹ほうきにまたがったり。
月に1回、日吉キャンパスで活動する。今では約80人の学生が集まる。
「中学生ぐらいから自分が人間じゃないように感じることがあった」と、サークルを作った人が話す。
「その違和感を「魔女」って言葉に置き換えたら少し気が晴れた」
「薬草を煎じて、ベールを作って、ルーン文字を習得して」と一人前の魔女になるために、やりたいことは尽きない。
11月に開かれた学園祭「三田祭」では、タロット占いブースを設置、大勢の一般客でにぎわった。今後はドローンで空と飛ぶほうきを作りたい」。最近の魔女はテクノロジーも利用するようだ。
ちなみに竹ぼうきはホームセンターの島忠で500円ほどで買える。メンバーの魔女たちは渋谷や上野公園、武蔵小杉にもよく出没するようだ。
とはいえ、自己流で手軽に魔女になるのは難しい。
魔女サークルのメンバーは、実は現役魔女の指導を受けているらしい。その魔女は名古屋の喫茶店「薔薇館」でタロット占いにいそしむ。
「全てを自分で選択する魔女の生き方に憧れていた」。
小説「西に魔女が死んだ」をきっかけに修行を始め、魔女歴は10年近い。月に一度程度、名古屋市内のバーで「魔女バー」を開き、ファンたちと交流。杖を自作し、儀式に使う大釜は100円ショップのダイソーで購入したという。
ちなみにこの人、魔女を名乗っているが実は男性。違和感を感じなくも無いが、本来「魔女」指す英語の「w i t c h」には「女性」の意味は含まれず、「魔女に性別は関係ない」。
次は道具だ。
魔女グッズはどこでも手に入るのだろうか。
中に入ると目に飛び込んでくるのは見慣れないアクセサリーや人形、タロット占い本の数々。
マジカルオイルやキャンドルも豊富にある。
自身もこよなく魔女を愛するKATORさんが20年ほど前に開いた老舗。
ここ5年ぐらい、新規のお客さんが増えている。
人気映画「ハリーポッター」「ロード・オブ・ザ・リング」などの影響で「魔術が恐ろしいものから親しみ深いものに変わってきたようだ。
ちひなみにKATORさん、本名と生年月日は非公開らしい。
知られると呪術にかけられちゃうから明かせません。と
なるほど、妙に納得してしまうから不思議だ。
魔女だけではなくサンタにも注目が集まる。
「サンタは鏡に映った自分自身」。
昨年6月に出版された「サタニック人生談」は「納得できる」「胸がすいた」と幅広い世代から人気を集めている。
「自ら考えて答えを出すこと」を良しとするサタニズム。「サタニック」という悪魔的なタイトルとは裏腹に、人生を生き抜く心構えを問われると「そういうことになってるから」と思考停止している人を信用しなしことです。」う~ん、深い。
晴れて魔女になれたとして、いきなり空を飛ぶのは難しいかもしれない。まずは自分自身に魔法をかけてみては。
例えば、守護霊を出現させるとか。
エクスペクト・パトローナム!