リョウガのページ

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たき火について

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最近、近くの小学校でこの時期恒例の音楽集会があった。

最近特に感じるのは、歌われている楽曲が¥の聞き覚えのなさ。

披露される曲の3分の1、2分の1ほどの¥は知らない曲で構成されており、私の子供のころとはすっかり様変わりしている事実に少し寂しい気持ちのなった。

齢を重ねた今も、幼少期に習った数々の童謡は、季節の変わり目などに無意識に思い起こされる。秋が深まるこの時期、口ずさみたくなる童謡に1つに、「たき火」がある。

垣根の垣根の曲がり角/たき火だたき火だ落ち葉たき/あたろうかあたろうよ/北風ぴゅうぴゅう吹いてい

1941年に作られてこの曲、作詞したたつみ聖歌が一時暮らした東京都中野区には、「たき火の発祥の地」として、今もモデルとなったけやきや垣根が続く一角が残っていりという。

だが気付けば、たき火をする光景は、特に都市部では全くと言っていいほど見られなくなつぃまった。ゴミを燃やす野外焼却はもちろんNG、軽いたき火であっても近隣トラブルや場所などの問題から自治体によって様々な制限がある。このような時代が移り変わるにつれて、子供たちは学校で「たき火」を習わなくなったのだろう。寒風吹く中、手をこすり合わせながらたき火にあたり、会話を弾ませたあの頃が懐かしい。

ところで昨今、マッチ1本にしても火を扱えない子供が増えているそうだ。象印マホービンが小学生をもつ首都圏のお母さんを対象に行なった調査(イマドキ小学生の生活体験調査2015年9では「マッチで火をつけることができる」のは小学生全体で、「できる」18.1%、「できない」13.1%、「やらせたこたがない」68.8%と結果が示されている。ちなみに20年前の同じ調査では、「できる」が全体で58.9%となっている。

ライターやIH機器などが普及し、マッチが身近なものではなくなったのは事実だ。しかしこれはマッチに限った話ではなく、ライターさえも使えない子供が増えてきているという。火は危険だからと、大人が必要以上に子供たちから火を遠ざけているように思われる。

シドニーの山火事が、人のみならず、逃げ遅れた野生のたくさんのコアラの命を奪ったことは記憶に新しい。また、今年はノートルダム大聖堂首里城の一部が火災によって消失してしまったように、火は時として多くのものを瞬時に残酷に奪い去ってしまう。しかし、だからこそ火の怖さはもとより、扱い方、ルール、共存といったものを子供たちが習得する機会を持つことは、いつの時代でも大切だとおもうのです。