夜は静かに・・・
ある日、ラジオを聞いていると、女性パーソナリティーが毎日放送に携わる身の生活実態を赤裸々に語ってました。
この人は、つい先日まで深夜帯の番組を担当していた。
放送時刻は月曜日から金曜までの毎日午前1時から3時まで。
生放送だ。
局に出勤するのは午後8時くらい。
その放送のアナウンサーでもあるので、ニュースを読む仕事などをしてから、打ち合わせをして生放送に備える。
それが終わると、翌日の打ち合わせがあり、午前4時~5時くらに勤務が終了する。
そして帰宅して、午前9時には眠る。
完全に昼夜が逆転している。
その生活はちょっぴりうれしかったことは、世間の人が働き始める時間に、思いっきりビールを飲めること。
他に良いことはなく、この生活が1年ほど続いたころ、上司に願い出たという。
「人間らしい生活をさせてほしい」と。
涙ながらにお願いしたところ、担当替えを了承してもらい、今は昼間の勤務の生活に戻った。
コンビニ業界が転換点を迎えている。
今まで24時間営業を強いられてきたコンビニだが、今後は深夜営業を取りやめる店が増えるものと予想されます。
主な要因は人手不足。
深夜に勤務するアルバイトが集まらない。
それはそうだろう、誰だって深夜に働きたくない。仕方なくコンビニのオーナーが深夜勤務するのだが、体力的に限界に達したオーナーが続出する。
深夜営業をやめる実験を行なったところ、収益が改善したとうい結果が出たとこともあって、24時間営業取りやめ容認へと流れが傾き、ニュースで大きく取り上げられたことで世間の同情はコンビニオーナーに集まった。深夜営業取りやめの動きは誰にも止められないでしょう。
俗信に ”夜に口笛を吹いてはいけない” という。
そういえば子供の頃 ”夜に口笛を吹くと泥棒やひとさらいが来る” と親に言われたことがある。
泥棒らの悪者は、口笛を合図に行動を開始するからだ。地方によっては ”夜に口笛を吹くと蛇が来る” とも言うそうだ。
古くから人間は夜を、魔物たちがはいかいする時間だと考えられてきた。口笛伝承があるのは、魔物を引き寄せてしまう恐怖心から。
魔物に出会わないため、夜は外出しないのが当たり前なのだ。
仏教でも、夜の過ごし方についてはほとんど触れていないんです。昼と夜、動と静メリハリをつけて、夜は静かに過ごす事が、充実した生活を送る基本であるとし、心身のバランスが保てない。
ところで、上記深夜ラジオ番組の聴取率はゼロコンマ数パーセントらしい。聴取者は数万人といったところか。
はたして続ける意味はある?ラジオもそうだがテレビも同様、コンビニの24時間営業を非難する前に、自分たちも24時間放送を見直したらどうだろうか。