リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

粉飾決算を見抜くすべは無いのが現実です。

こんばんは。

今日は、前回に書きました粉飾倒産の続きです。

古今東西、自らの姿を過度に良く見せようとすることは珍しいことではないです。個人に置き換えてみても良くわかります。

素の自分が衰えてきたら、無理してでも装いたいと思うのは心情です。この法人版が粉飾ということになるのでしょうか。

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前回に粉飾決算の続発について書いきましたが、最近になって粉飾する企業が急増しているとか、各所に粉飾ハンターが多くなっているとか、では無いように思います。

いつの時代にも粉飾企業はあったんです、露呈して大きな損失を計上した企業、倒産に至った企業は数限りない。ただ、嘘を隠し通せないほど経営が悪化している企業が増えている、が正解に近いか。また、金融機関はじめ周囲の対応もシビアになっているいことも一因でしょう。

 

粉飾決算を見破れるか」。与信に関わるものが抱える永遠のテーマです。決算書類等を定量的に分析・解析して喝破できればそれでいいんです。細かな違和感を察知できる凄腕審査マンもいれば、AI技術の進化で発見レベルも上がっていると聞きます。

しかし、何十年にもわたって網をかいくぐり、適正なる監査を受けているはずの大企業の粉飾発覚が、当事者による内部通報からという事例が絶えない現実をみるとまだまだ完全でないでしょう。これについては人も機械も磨き研鑽を積んでいくしかない。

 

一方、定性面はどうか。キラキラした決算書や評判とは裏腹に実情は苦しい訳で、必ずどこかに兆候が表れる、という見解は多いです。

支払い振りが急に悪くなったり、サイトが延長されたり。融通まがいの手形が出回ることもある。また、同業者や知人のネットワークを頼りに、一部勘定科目の数値を聞き出して差異を発見して、複数の決算書を入手してきて端緒を掴む例もある。一般的な評価や自社での格付けが高いため、「まさか」「何かの間違い」と切り捨てがちでかるが、そこは予断を排して、疑うことができるか、情報を分析・検証できるか、評価を変更できるか否かが器量の差である。ただ、これも個人の経験や勘や人脈などに依存する部分が多く、形式知として普遍化することは難しい部分がある。

 

結局、粉飾を見抜く決定的なすべはないという結論に達してしまうんです。定量と定性の両面からバランスよく判断していくほか、有効な手段が無いのだろうか・・・。

一方で、疑心暗鬼になって、なんでもかんでも粉飾に結びつけるケースも出てくる。「このパターン、やばいっすよね?」と。

だが、これはこれで危ういことだ。ここはひとつ冷静になって、精度を高めていきたいものですね。

それでは、この辺で。