リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

循環型社会に思うこと

こんばんは。

この前、家を整理していたら、古めかしくて素敵な模様が施されえた生地がひょっこりでてきました。

それが何物なのか、なぜ我が家にあるのか見当もつかず、実家に問い合わせると、それは青梅夜具地という由緒正しき伝統品で、結婚・転居を機に実家から受け継いだことを聞いた。 ”やぐじ”とは布団を包む木綿生地で、高度成長期までは生活必需品として一般家庭で活躍していたらしい。

格子模様が特徴の青梅夜具地は全国的にも大きなシェアを占めていたのが青梅市らしい。昔はあちらこちらで織機が奏でるガチャコンガチャコンという音が聞こえてきたとのこと。

今は、見る影も無く繊維産業・伝統産業の衰退を感じさせるんですが、それはまた別の話し。

貴重な品であることは間違いなく、急に重みや愛着が湧いてきた。ただ、日常的にも今後も使うものでもないので、相談して郷土博物館に寄贈することにした。昭和初期のもので保存状態も良いとも事。先日、企画展があるとの通知をいただき、足を運ぶと、寄贈した夜具地が解説つきで展示されてあった。それが多くの人の目に触れ、興味深く観察されているのを見て、とてもすがすがしい気持ちになった。

それはさておき、この間、遅ればせながら大手フリマサイトに登録・出品をしてみた。とあるゴルフコンペでいただいた景品が使いどころがなくて眠っていたため。友達や知人にでも贈呈することも考えたが、これも時代の流れと試してみることにした。

宣伝されているとおり、登録も出品も思いのほか簡単で、売買も多少時間はかかっただいたってスムーズにいった。売買成立でお金を得たことよりも、その過程において、オファーがあり、値切りの交渉事に加えて、仕組みの理解や新しい気づきを得たことが貴重な体験となって、さらに誰かの役に立てた充足感も得られた。

寄贈もフリマによる売買も、資源・資産の有効再利用、不要から必要への供給とうい意味で、ある種の循環型社会(サーキュラーエコノミー)の一端であると思っています。金儲け、小遣い稼ぎに必死になるばかりではなく、多少は社会貢献的な意識が必要なのではないかと、昨今の買い付け騒ぎを見るにつけ、強く思う次第です。

 

「循環型経済」とも呼ばれ、従来の大量生産・大量消費・大量廃棄の経済モデルに代わる、地球環境や労働環境にも持続可能性をもたせるオルタナティブな経済の仕組みです。

これまで「環境」というと、CSR (corporate social responsibility、企業の社会的責任) の分野だと捉えられがちでしたが、廃棄を出さないビジネス設計や、リユース、リサイクルを通じて利益を出せるのがポイントです。2030年までに、新たに4.5兆ドルもの利益を生み出せるといわれています(*1)。 

これまでの経済モデルとサーキュラーエコノミーのイメージ図(*2)。

 ――なぜ、いまサーキュラーエコノミーが注目されるのですか。従来の経済モデルではいけないのでしょうか。

「地球環境が持続可能でなければ、もはや自分たちが生き残れない」。そんなビジネス界の危機感が背景にあるから、がぜん注目を集めるんです。18世紀半ばの産業革命から約260年。その間、世界の人口は7億人から72億人ほどに膨れ上がり、今後も人口増加が見込まれています。でも、地球の資源にはすでに限界が見えているものもあります。

現在の経済システムはもはや持続できないのではないか、という認識が広まる中、2010年代に入り民間の研究機関が、サーキュラーエコノミーを導入すれば、「持続可能性」を維持しつつ、多大な経済効果も得られるとも指摘したんです(。

これまで相いれないと思われてきた、環境と経済の利益を一致させることができる。それが政府や企業に衝撃を与えました。実際に飛躍的な成果を出す企業が現れ始めたことで、さらに関心が高まっています