リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

疫病について 「にらみ」をきかせろ

こんにちは。

新型コロナウイルスが猛威をふるっていますね。

いつ終息するのでしょうか。

これにちなみ、疫病についてお話しましょう。

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疫病に対して予防法がわかっていなかった江戸時代、
庶民は神頼み、願掛け、おまじないなどに頼るほかなかったんです。

そして、たびたび起こったはやり風邪にかからないようにと、様々な

おまじないが生み出されたんですね。

なかでもユニークなのが「久松する」という風邪除けのお札。

家族が風邪をひかないように半紙に「久松する」と書いたお札を玄関や軒下に貼り付けたんです。

1710年(宝永7年)、大阪の油屋の娘、お染と丁稚(でっち)の久松が身分違いの恋から心中

した事件が話題となって、これを題材に歌舞伎や浄瑠璃の作品がいくつも上演されました。

当時は、やはり風邪に名前を付けていて、このころに流行った風邪は人気の芝居、

お染・久松にちなみ ”お染風邪” と呼ばれたんですね。

人々は、「ここには大好きな久松さんはいないのでお染風邪さんは来ないでください」

という願いを込めて、「久松する」のお札を貼ったんです。

ところで、歌舞伎では役者が芝居の重要な場面で、足を踏み出したり」、首を回したりした後、

力を込めたポーズで動きを止める演技があります。

これを見得(みえ)呼び、感情の高まりを印象づけるところに使われるんです。

いまでいうクローズアップ効果を狙ったもの。

見得にはいくつも種類がありますが、なかでも、”にらみ”は市川團十郎家に代々伝わっている所作。

その名の通り目をカッと開いてにらむポーズで、片方は寄り目、片方が正面を向いているという

不思議な視線が特徴。この目線でにらまれると邪気払いや厄払いとなって、

1年間風邪をひかないという言い伝えがあります。

実はにらみを披露できるのは市川團十郎家の役者にのみで、現在は海老蔵だけ。

市川團十郎家は江戸歌舞伎を代表する役者の名家として代々團十郎の名前を受け継いで

きた家柄。おりしも平成25年(2013年)に12代團十郎が亡くなってから不在となっていた

團十郎名跡が、5月に復活する運びとなっていて、多くの歌舞伎ファンは歌舞伎座でに襲名披露で、

にらんでもらうのを心待ちにしていた。

しかし、にらんでもらうのは少しお預け「になってしまったんです。政府の緊急事態宣言を受けて、

松竹は7日、5月から7月まで3ヶ月にわたり歌舞伎座」で予定していた

「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」の公演延期を発表したからです。

歌舞伎界の一大イベントだけに誠に残念ですが、歌舞伎をはじめいろいろな舞台、エンタメが

少しでも早く観られるようになることを願って、私たちは ”Stay Home 家にいよう ”。