スーパーのスイカが並んでいるのをみて、滅び行く虫たちを思いました。
夏になると、スイカが美味しいですね。
まだ早いのかもしれませんが、日曜日スーパーへ買い物に行ったらスイカがたくさん並んでいました。
同じ日曜の朝に、所ジョージの目がテンで、科学の里をリバイバルでやっていましたが、農作物の栽培に色々な工夫がなされていました。おそらく無農薬栽培なのでしょう。スーパーに並んだスイカを見て、これは無農薬なのかなと思ってみました。
そのスイカについて。
栽培時、大きく育つためのポイントは受粉にあって、ここで活躍してくれるのがハチなんです。ハチがスイカの花から花へと移動する際に、花粉を運んでくれることで自然受粉がなされる。
古くからの農家に聞くと、昔はほぼ自然受粉、つまり栽培には大して手間がかからなかったらしいんです。
しかし最近は、農薬使用でハチが減ったから人手による人工受粉を行なわなければ栽培が上手くいかなくなってkるんです。リンゴなども同様で、受粉作業は最も暑い時期と重なるために、その苦労は多大なものがあります。人間の都合が生態系の破壊に繋がり、虫の個体数がどんどん減ってきているんですね。
小規模栽培の農家なんかは農薬は使わないでしょうが、周囲にある田畑では農薬をふんだんに使っています。その影響からか、作物の周りにもハチが飛んでこなくなった。
隣は商業ベースの大規模農家で、野菜をメインに栽培しています。厳しい出荷基準に合わせるため、害虫を駆除すべく農薬を使うのである。
虫食いが多い野菜ばかりでは出荷できず、収入に結びつかない。
もちろん、人体に影響が及ばないよう農薬取締法で定められている農薬散布回数を尊守していますが。
そうすることで、スーパーには新鮮で見栄えのいい野菜が並んで、農家の収入も安定する。
ここで改めて述べるまでもありませんが、農薬は生態系の維持に欠かせない生物も同時に駆除する。巣を作るために土を掘り返し、田畑の土壌改良を助けてくれるアリ。
害虫のアブラムシを食べてくれるサシガメムシ。
肥料である牛糞を食べて栄養分解に寄与するコガネムシ。
一つ一つの存在は小さいけれど、農作物栽培に重要な役割を果たしてきた虫たち。かつて田畑にたくさんkましたが、今は本当に減ってしまいました。そして栄養たっぷりな虫たちを、鳥などがつまんで食べた。
絶滅が危惧される動物が増えているのは、エサとなる虫が減っていることも要因の一つとされています。
進化(変化)と犠牲は常に表裏一体。
なにかを新しく取り入れて、生産性を上げる、効率化を図ることは、それまでの仕組みを壊すことでもあります。
さっいったように、農業では農薬をうまく取り入れることで、収穫は間違いなく安定しました。ただし、同時に滅んだ(失った)もの、影響を受けたものが少なくなかったのも確かです。
さて、今まさに直面している進化といえば、私たちの仕事環境です。
AIの導入に加えて、テレワークの急激な普及・・・・。
この先、社会はどう変わるのか。ハッキリしているのは、滅んでいくもの(人)の境界線が、より明確になってくることでしょうか。