リョウガのページ

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スーパーコンピューター 「富岳」 ともう一つの 「ふがく」 について

こんばんは。

先月の22日、スーパーコンピュータースパコン)の計算速度を競うランキングで、日本の 「富岳」 が見事世界一になりました。

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全機種スパコン 「京」 の計算速度が1秒間に1京回(1兆の1万倍)だったのに対して、 「富岳」 は毎秒41京回。

桁外れの単位に、もはやどんなスピードやら正直見当がつきませんが、他の国のスパコンに比べても圧倒的な計算能力なんだそうです。

 

ちなみに 「富岳」 は富士山の異名なんです。そのネーミングには、富士山の広い裾野のように幅広い応用や普及を目指す願いが込められていると言う。

まるで濃霧の中をさまよっているような今の日々を、明るく照らす道しるべになってくれるに違いないと思いますね。

 

話は変わって、もう一つの 「ふがく」 のお話。

本年2月より日本のパスポートのデザインが刷新されたことをご存知ですか。ここまでの大幅なデザイン変更は28年ぶりで、コロナ禍にすっかり影を潜めてしまっていましたが、本来ならオリンピックイヤーになるはずであった本年に合わせて施行されました。

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外務省のホームページによれば、表紙は従来のパスポートと同じだが、中身の査証欄は葛飾北斎の 「富嶽三十六景」 (1831年~34年刊行)が採用されいることから、 「北斎旅券」 のキャッチコピーが付いているほど。

ちなみに、 「富嶽三十六景」(実際には裏冨士を含めると46作品ある)は北斎が還暦を過ぎてから生み出された大傑作なんですが、富士山を描きたい探究心の強い現われなのであろうか、彼は晩年になって更に、 「富岳百景」を残しています。

富嶽三十六景」のうち、5年期限のパスポートには16作品が、10年期限のものには24作品が使われていて、見開き毎に各作品がデーンと大胆に配されています。

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その中にはもちろん世界的に有名な 「神奈川沖浪裏」 も含まれています。これらの複雑なデザインは偽造などのセキュリティー強化対策にも功を奏しているそうです。

 

北斎の生誕から260周年。

彼の作品は今なお色あせることなく、異彩を放ち国境を超え人々を魅了します。

パスポートだけではなくて、2024年から発行される新たな1000円札のデザインにも 「神奈川沖浪裏」 が採用されることがすでに決定されていて、ますます北斎が脚光を浴びていますね。

残念ながら、今はまだパスポートを気軽に使えるような状況ではありませんが、1日も早く 「北斎旅券」 を片手に、上空から富士山を眺め、北斎戸と共に海を渡る・・・。

そんな日が訪れることを、ただただ待ち望んでいます。