海洋汚染をダシにマイバックの間違いとジレンマを説明する
レジ袋。
レジ袋が有料化されて1ヵ月が経とうとしている。
自分のバックを持ってくる習慣付いた人間も、以前と変わらずレジ袋を買う人間。レジ袋は持ち歩かないが、数円はもったいないと商品をそのまま手で持って還る人間と様々。
レジ袋有料化の先進国のアメリカでは今、マイバックの使用を禁止している。再び使い捨てレジ袋を使う動きになってきている。
カリフォルニア州では2016年に全米でいち早く小売店などでプラスチック製レジ袋の提供を禁止し、再利用が可能な袋を10セントで販売する法律を導入した。
しかし、今の新型コロナウイルス感染症の拡大で、客が再利用できる袋などを無料化にした。
種内北部のサンフランシスコでは、客が再利用できるバッグやマグカップなどを店に持ち込むことを禁じる行政命令が出た。
ニューハンプシャー州では4月から再使用できるバッグが使用禁止。
メイン州ではポリ袋禁止令の施行日を2020年4月22日から2021年1月へ延期する。
マイバック禁止の流れが広がっている。
もともと、プラスチックゴミが海洋汚染を巻き起こすことはあたりまえだが、化繊の衣類などに含まれるマイクロファイバーが洗うたびに大量に水に溶け込んで、海に流れ込む。それを魚や貝などが食べて結局生物を汚染してしまっている。プラスチックゴミのびビニールは海ガメが食べるぐらいで、大半の魚はそれを食べない。むしろ、マイクロプラスチックの方が大量に溶け込んだ海水を身体に通す方がはるかに汚染度はたかいのである。それを知っているのだろうか。
日本ではスーパーで買い物した商品は客が自分で袋詰めするのが一般的、持参したマイバックを他人が触る機会は少ないが、
アメリカでは店員が商品を袋詰めする店が多い。
客が持参したマイバックを多数の人が触る機会が多くなり、感染リスクが高まってしまう。
環境問題から言うと、有料化をはじめプラスチック製買い物袋に対して何らかの規制を設けている国は、60カ国以上に上ると言われている。
プラスチックの利用を減らすべきだという考えが世界的に根付きつつあるが、コロナウイルスの感染拡大防止に観点を置くと背に腹は代えられないということか。
日本ではレジ袋有料化がようやく始まったばかりであって、今後どうするかといった議論には至っていない。
しかし、ここにきての感染者拡大を見ると、どこかのスーパーでクラスターが発生する恐れも決して低くはないだろう。
そうともなれば、アメリカに習ってマイバックが規制の対象になっても何ら不思議ではないだろう。
環境問題とコロナ対策。
どちらも重要で放置できないテーマだが、なんともやっかいなジレンマを抱えてしまった。
さて、今年は夏休みが長期休暇になった企業も多かった。
旅行、帰省した人も、ゆっくりと骨休めにあてがった人もくれぐれもクラスターには巻き込まれなかったように、感染予防に勤め上げていただきたいものだ。
感染拡大予防に。