リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

いつの間にか終わっていた夏祭りに思うこと

いつの間にか盆休みが終わった。

だが、多くの人は例年とは全く違う過ごし方を送ったと思う。

私もそうだ。

子供たちの夏休みの期間も短縮されて、お盆の帰省も例年にない少なさだった。

私の住む町では、例年7月に「〇〇チャンチャン」(由来はちゃんちゃんと鉦をたたきながら練り歩くことらしい)という言葉がついた2つを含む、

計7つの夏祭りが開催される。

珍しくはないのかもしれないが、狭い市内で二日続けて夏祭りをハシゴすることもあって、それぞれに規模は小さいながらも花火大会が行なわれ、小さい頃からそれが当り前のように育ってきた。

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あの頃、神社を起点に軽自動車がギリギリ1台通れるくらいの道に露店が立ち並び、コロナ禍の3密が可愛らしく思えるほどの人にの波が続き、人にぶつかりそうになりながらも歩いた。

短い期間・狭い範囲で行なわれる祭りなので、ほとんどの露店が掛け持ち営業のため、焼きソバを焼くおばちゃん、個人的に当りを引いたことがない (そもそも当たりがあるのか定かではない)くじ引き屋のおっさんの顔も覚えている。

向こうもそうらしく、「今日もどう?」と声を掛けられることもしばしばだった。そして、大人になった今も、おばちゃん、おっさんこそ別の人になったけれど、光景そのものはほとんど変わらない。

 

だが、今年はそんな露店の人たちや賑わう光景を見ることなく、どこか違う市町村で打ち上げられた花火の音を聞いただけで、夏祭りシーズンは終わった。

とはいえ、ギリギリまでは祭りの開催を協議したのであろう、役所のホームページで祭りの中止が告示されたのは6月29日だった。

 

コロナ感染拡大以降、日本全国で大型イベントや祭りの中止が相次ぎ、露店を主業務にする、所謂(テキ屋)稼業の人たちも苦境に立たされている。

特に夏場、夏祭り時期が年間の80%近くの売上を占める書き入れ時である。

だいぶトーンダウンした 「Go To キャンペーン」 の中には9月から開始予定の 「Go To Eat キャンペーン」 なるものがあるが、

適用要項はどう転んでも露天商には当てはまらない。

今年は会えなかった露天商のおっさんたちの顔が思い浮かぶと、

少し切なくなってくる。果たして、どうしているのだろうか。

 

人は希望や夢があるから我慢できる。

だから、今の味気ない毎日も、この先の明るい未来を迎えるための準備期間なのだ、と思うようにした。

早く露店のおばちゃん、おっさんと他愛のない無駄話をして、

具の少ない焼きソバを食べて、さして必要の無い雑貨を買って、

当りくじの存在を確認したいのだ。

一日も早く、その日が来ることを楽しみにしよう。