時代は変わる?
時代が変わる?
テレビの時代はやはり終焉に向かっているのだろうか・・・
と改めて考えさせられるほど、今年は著名芸能の訃報が
相次いでいる。
役作りのため、豊ほほ手術までした銀幕のスター宍戸錠さん、
「こんにちは赤ちゃん」 「二人でお酒を」なんかで多くのヒット曲を
持つ歌手の梓みちよさん (1月)、
「ザ・ドリフターズ」で活躍し、お笑い業界のトップに君臨した
志村けんさん(3月)、
石原裕次郎さん亡き後、石原軍団を支え、刑事ドラマ「西部警察」で
知られている渡哲也さん(8月)。
世代的に銀幕を懐かしむとまではいかないまでも、俗に言うテレビっ子として育った私にとって、夢中になった番組の出演者が続々と亡くなるのはやはり寂しい。
特に「8時だよ!全員集合」は父親とのチャンネル争奪戦に勝つため、
番組の始まる何分も前から画面に噛り付いて、「西部警察」 は何度目か忘れるほどの再放送ですら、飽きずに観ていた。
このことは善悪はともかく、放送コードすれすれのコメディや、ドカンドカンと惜しげもなく横転、大破、爆発する車、今では色々なしがらみや
規制で出来ないことが、当時の画面の中では華やかに繰り広げられ、
視聴者もそれをエンターテイメントとして受け入れる土壌もあった。
それが今ではどうだろう・・・。
月9や火スペと呼ばれ、人気を博した時間帯の番組も視聴率は低迷して、
1週間を通してずっとクイズ番組が流れて、合間にバラエティ、隙間に
特番といった番組構成がほとんど。
作る側、観る側それぞれに事情や問題があるんだろうが、
テレビ全盛時を知っているものにとっては何とも物足りなくて、
ハッキリ言ってつまらない。
時には 「半沢直樹」 のような、世間の注目を浴びるようなドラマも出るが、
同じドラマに至っては、古き良き時代のテレビドラマの名シーンを感じさせることもヒットの一因になっているのだろうと思う。
チャレンジ精神や独創性を失って、横並びの番組ばかりを作っている
民放局はインターネットの波に押されて、いよいよ淘汰が避けられなくなってきているのだろう。
そして、これはテレビ局に限った話ではなくて、類似商品を大量に作り、
販売してきた様々な業界にも共通点があるところだ。
何の因果か、このタイミングでのコロナ禍は、これからの世界を生き残る企業、市場が与えた試練のようにも感じてしまう。
今はまさに、大きな時代の分岐点に差し掛かった、未来に繋げるための個性や強みの一手が必要だと思う。