最近、発生している「大規模リコール」について・・・「名車再生・クラシックカーディーラーズ」を思い出します。
時事通信社の10月29日付けの報道によると、
トヨタ自動車は先月28日、
走行中にエンストの恐れがあるとして、
39車種、計21万363台のリコール(回収・無償修理)を
国土交通省に届けた事がわかった。
対象車にはパトカーや救急車のほかに、
これは今年1月に発生した燃料ポンプの不具合を原因とする
リコールに対象車種が追加されたもので、
28日付けロイターによると、
米国で新たに152万台が加わり、
全世界で対象台数は、 なんと584万台に拡大したといいます。
トヨタは2009年のカリフォルニア州のレクサスの事故で大規模リコールが発生して、目の敵にされました。
この件はさておき、近年の自動車業界のリコールなぜ、
このような大規模なものになるんでしょう。
知人の自動車業界に「いた人物に、内部事情をコッソリと教えてもらった。
それによると、自動車業界で大規模リコールが発生する理由は2つあるというんですね。
その一つは 「部品の共通化」 なんです。
自動車業界は常にし烈な競争にさらされていて、生産コスト削減のため、部品を出来る限り全車種で共通化させているんです。
一台の自動車は約3万種類もの部品で出来ています。
これを車種ごとにバラバラに多品種少ロット生産するよりも、
可能な限り部品を共通化して大量生産した方がコストを下げる事がでる。
だから、特定のい車種で不具合が生じた場合、問題となる同じ部品を
使用しているすべての車種がリコールの対象になってしまうんです。
もう一つの理由は、自動車メーカーの競合対策なんです。
満を持して投入する新型車の発売日が、ライバル社の競合車種と
バッティングすることが事前に判明した場合、発売日を強引に前倒し
してしまうことがタマにあるらしいんです。
土壇場でスケジュールを前倒しすると、部品の生産が間に合わず、
すぐに手当て可能な部品で代用してしまうこともあるのだそうです。
この代用部品には、正規に仕様ではないんでしが、取りあえず安全な
走行に支障がない部品が使用される。
自動車メーカーの技術者ならば 「この部品だと走行距離が〇kmまでなら大丈夫」 と概算できるので、そこから大まかな日数を割り出して、
不具合が発生する前に余裕を持って自主的にリコールし、
正規の部品と交換してつじつまを合わせるんです。
この話の真偽は確かめようがありませんが、あり得ないとと断言することもできないでしょう。
もし本当なら、万が一にもリコール前に不具合が発生して人身事故にでも発展しようものなら、自動車メーカーは製造物責任を免れることはできませんね。
「バレなきゃOK」 では済まされません。
世間から 「脇が甘い」 と叩かれても仕方がありませんけどね。
テレビ番組で、「名車再生 クラシックカー・ディーラーズ」 という古い中古車を
リストアして、それを販売する番組があります。
ポンコツの車を完璧に直す工程はとてもおもしろくて毎週見ていますが、彼らは手を抜きません。
と言うより、このクルマに愛情をこめて、精魂込めて徹底的に立ち直らせます。それもとても高い技術を駆使して。
車に魂が入ったような、まるで生き物のように。
商売よりも、車に対する愛情の方が勝っている、と言うストーリーがとても引きつけられます。
このことを、彼ら(マイク、アント(エドも)に伝えたら何と言うでしょうか・・・。