こんな会社やめてやる。
こんな会社やめてやる。
雇用環境の悪化が著しい。
仕事と伴侶は人生をなによりも大きく左右するファクターだと思っているので、一刻も早いコロナ禍の終息と経済状況の回復を望んでやまない。
先日、名だたる大企業に勤めている後輩から「ウチの会社もついに早期退職の募集をだしましたよ」 と話をされた。
その彼、募集対象者である ”〇〇歳以上、管理職” のど真ん中に位置している。当然、多少の迷いと動揺を抱えているようだ。
そして、それ以上に周囲のざわつきが尋常ではないらしい。
「あいつはどうするつもろなのか?」
「俺の割増退職金はいくらになるのか?」
「彼の実家は自営業だっけ?」
「取引先の〇〇とは仲いいの?」
周りの動向や自身の身の振り方などを視界に入れた情報や思惑が水面下で飛び交う有様なのだとか。
「最近、営業成績どう?」 と言った日常のやりとりでさえ、お互いに何か詮索しているような錯覚に陥り、会話がぎこちなくなった、との事も。
やはり、会社の厳しい方針表明は、社員を浮き足立たせしまう。
実際、私早期退職の募集はしていないものの、会社の嫌がらせで退職に追い詰めたりして、離職率の高い部署に所属していたこともある。
そんな中、労働環境が悪化したり、上司・同僚との人間関係で上手くいかなかったり、職場が殺伐としているときに、一部からこんな捨てセリフを耳にすることがある。
「こんな会社いつでも辞めてやる」
内輪で唇を噛み締めながら溢したり、あるいは大っぴらに公言したりとパターンは色々だが、結果は粗方決まっている。
その人は会社を辞めない、決して辞めないのだ。
常々、事あるごとに不平不満を喚き、叫ぶ人で、実際にすぐ辞めた人をほとんど見たことはない。しばらくすれば何事もなかったように仕事をして、そして何かのきっかけでまた騒ぎ出す。その繰り返し。
逆に、実際に辞める人ほどスマートだ。
粛々と上司に報告し、届けを出し、しっかり引き継ぎをし、爽やかにあいさつして去っていく。
付け加えるならば、このようなしぐさを行なえる人は、やはり惜しまれる。人柄・能力ともに無難に備わり、若手や周囲にも慕われ、会社としても必要な人材が多い。
逆に、日頃から自己の不平不満や会社、他人の悪口に勤しみ、
「別にいつ辞めてもらっても・・・」と思わせる人ほど、辞めないのだ。
「残したい人が辞め、辞めてもらいたい人が残る」との格言は、
得てして正解である。
これはあくまで私の個人的な経験・見解であって、全ての退職事情に通じるとは言わないが、 出処進退の歳には、必ず人格がにじみ出る
これだけは真実をつらぬいていると確信している。
先の後輩にも、応募するしないに拘わらず、
良く見ておけ、そして、見られてるぞ と言いたい。