福岡で ”九州” はNG?
数年前に西日本新聞のWebサイトに掲載されていた記事
「福岡人がどんどん不機嫌になる」驚きのNGワード(2016.7月15日)
を読むと、福岡で地元の人と会話するときに気をつけておかなければならないNGワードが紹介されたいました。
記事によると、「福岡の人に向かって ”九州” の人言わないほうがよい」 ということらしい。
たとえそれが褒め言葉であっても、「九州の文化は独特ですね」、
「九州の食べ物は美味しいですね」 と話すと、福岡の人の多くは
複雑な表情を浮かべると言う。
その結果、何となく関係がギクシャクしてしまい、ビジネスがうまくいかなくなることもあるようです。
福岡の人々の心情を察するに、 ”九州” と大雑把に一括りされることを好ましく思っていない。 「福岡は〇〇ですね」 と福岡の個性を認めて欲しいんです。
これは福岡の人に限った事ではなく、鹿児島の人や長崎の人も佐賀の人も 九州 で一括りにされたくないはずなんです。それぞれに違った個性があり、少なからず愛郷心を抱いている。誰だってそうだろう。
日本全国47都道府県どこでも同じだ。
これに関して、ある話では、・・・
その日は全国的な寒波に見舞われていた。その支店から本社に電話する用事があり、時候の挨拶で「今日はさむいよね」 と言うと、
電話の相手は「九州は南国がだから暖かくていいですね」と返してきた。どうやら 「福岡=九州=南国」と思われているらしい。誤解に誤解を重ねる最悪のパターンだ。
福岡は断じて南国ではなく、厳しい日本海型の気候なのだ。
冬の玄界灘は村田英雄の 「無法末の一生」 の歌詞にもあるように
非常に荒い海だ。大陸から冷たい季節風が強く吹きつけ、暗い雲が立ち込めて日差しをさえぎってしまうため、福岡は東京や大阪よりも寒くなることがある。
電話を切って支店の同僚に一部始終を話すと、支店長以下全員が仕事の手を止め、「そうったいね~、なしてわかってくれんかね~」
「本社ん人はいつもそげんこと言いよっとよ」 などと、よそ者の前では口々に本音をさらけ出しいた。
出張や観光などその場限りの関係ならよそ者の 「旅の恥はかき捨て」も大目にみてくれるかもしれない。しかし、福岡ではじっくりと腰を落ち着けるのであれば、地元の人の考え方や文化を尊重し、自然体で対等に付き合うのが一番だ。