「スペースX」 が開発した宇宙船 「クルードラゴン」 に乗った初めての宇宙日本食とは・・・
アメリカ民間企業 「スペースX」 が開発した宇宙船 「クルードラゴン」 の1号機が、日本人宇宙飛行士の野口聡一氏とアメリカ人宇宙飛行士3名を乗せて、日本時間に11月16日午前9時27分に打ち上げられました。
野口氏は長期滞在クルーとして国際宇宙ステーション (ISS)に
約半年間滞在する予定となっています。
宇宙に長期間滞在する・・・。
我々のような民間人がとても想像できるレベルの話ではありませんが、
それでも人が人である以上、どこで生活しょうと必要最低限のものはある。
まず、なんといっても欠かせないにが食べ物。
宇宙食は ①長期期間の保存に耐えうる。 ②軽量である ③臭気が強くない ④液体や粉が飛び散らない などの制約に縛られる一方、
栄養補給も充分に出来なければならない。
これらの厳しい条件をクリアするために生まれたのがペースト状にされた離乳食に近いもの。
しかし、これらをクリアできても、食べる側としては 「食感」 も当然欲しくなるのが人情。
さらに、必要なカロリーを摂取するためには約2Kgもの量を食べななければならないため、ペースト状の宇宙食はクルーの不評を受けてきた。
こうしたことから、さまざまな試行錯誤を経て、今までに1000種類を超える宇宙食が開発され、日本食も多数宇宙食として採用されてきました。
今回の打ち上げに際して、野口氏から
「宇宙で大好物の焼きそばを食べたい」とのリクエストを受けていた
日清食品ホールディングスは 「スペース日清焼きそばU、F、O」を含む
4品の開発に成功して、8月19日に宇宙日本食として認定されました。
残念ながら地上での販売予定はなくて、実際にたべてみることは不可能ですが、インスタント焼きそばに欠かせない湯切りの必要が無くて、
濃厚でスパイシーな液体ソースの味わいを粉ソースで再現してます。
ほかにも、「スペースからあげクン」(ローソン)、
「SPACEビスコ」(江崎グリコ)、「亀田の柿の種」(亀田製菓)、といった、いわゆる王道のスナック系から、なんと「サバの味噌煮」(マルハニチロ)などまでが存在するからすごい。
膨大な試験や試作を経て、時には失敗し、やり直しを強いられても、
「自社の日本食をどうにか宇宙で食べてもらいたい」 の情熱だけは
ごみ箱にきくことがなかったのでしょうね。
商品、サービスの開発にはコストも時間もかかります。全ての企業がふんだんな予算を持てるわけではありません。
だけど、時に中小零細やベンチャーから驚くものが生み出されたりもします。予算以上に不可欠なには、携わる人々の高い志とエネルギーなんだ。