リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

組曲 「惑星」 に思う・・・

今から100年前の1920年10月10日、

イギリスの作曲家グスタフ・ホルスト組曲 「惑星」が、

バーミンガムで公式に全曲初演奏された。

特殊楽器や女声合唱の使用など、斬新活華麗な音色に聴衆は大絶賛しました。

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この曲は、地球以外の太陽系の惑星すなわち、水星、金星、火星、木星土星天王星海王星をモチーフとする全7楽章で構成されている。

近代間弦楽曲では最も人気が高く、冨田勲シンセサイザー版や、

エマーソン・レイク・アンド・パウエルのプログレシブ・ロック版も登場した。

また「木星」の中間部のメロディーは、イギリスの愛国歌「我が汝に誓う、我が祖国よ」 として英国民に親しまれ、ダイアナ元皇太子妃の葬儀でも演奏されました。

I Vow to Thee, My Country 歌詞の意味・和訳 イギリス愛国歌

 

日本の平原綾香もオリジナルの歌詞でこれをカバー。

Jupiter」と「I vow to thee, my country」の元歌は同じという話 ...

ホルストはこの曲を天文学ではなく、占星術から着想を得て作曲したとう。ただ、彼の着想とは裏腹に、当時はまさに近代天文学の幕開けの時代であった。

惑星からの光を分光してスペクトルを観測する天文分光学が発展して、量子論相対性理論に根ざした天体物理学や宇宙物理学などが飛躍的な進歩を遂げていた。小惑星の発見が相次ぎ、組曲 「惑星」 が全曲初演奏となった同じ日にも、オーストリア天文学者ヨハン・パリサが惑星 「マレー」 を、ドイツのカール・ラインムートが「コールドウーラ」を発見している。

このような時代背景のもと、組曲「惑星:」は人々の宇宙へのロマンを強く掻き立てたに違いない。

 

そして百年後の今日、新しく発見され正式登録された小惑星の数は2019年12月時点で54万2163個を数える。

日本人による発見も多くて、発見者や歴史上の人物、地名日本神話にちなんだ名称が付けれれた。

なかには「アンパンマン」、「たこやき」、「阪神タイガース」、「寅さん」といった珍名も見受けれれました。アマチュア天文家による小惑星発見はニュースになって、大人も子供も夢中になる天文学ブームはいつまでも冷めやらない。

 

しかしそんな最中、全国4ヶ所の電波望遠鏡で銀河系の立体地図を作る国立天文台水沢VLBI観測所の 「VERA プロジェクト」 が、粗餐削減のため観測を今年6月に突終了しました。

水沢以外の入来、石垣島、小笠原観測所の望遠鏡には本年度末までの運用経費が認められたんですが、2021年度以降は未定となっています。

進捗は目標の半分に過ぎず、観測できた範囲で天の川銀河の地図を作製するのだという。

120周年の国立天文台「水沢VLBI観測所」 | 岩手経済研究所

水沢観測所は昨年、史上初の快挙となったブラックホールの影を画像で捉えることに成功した国際協力プロジェクトEHTに貢献したばかりだった。

残念ながら、宇宙への見果てぬ夢も緊縮財政という名の ”地球の重力”にかなわなかったようです。