リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

「契約」は大事だけれども・・・

契約書を作成するなら「契約の成立要件」について押さえておこう ... 

 

2020年のプロ野球は、ソフトバンクホークス日本一で幕を閉じました。

そしてストーブリーグに突入しました。

これからの話題は選手のFA、トレードと契約更改。

年棒1000万円、いわゆる「1000万円プレーヤー」と呼ばれることが一流の証であったことを知るのはオジサン世代で、

今や更改の増減額自体が数千万円から億単位に上ることが珍しくなくなったからすごい。

サラリーマンの身としては、あまりに次元の違う金額に羨んだり(気の毒がったり)することもできず、「上げすぎ(下げすぎ)」「まあ、そんなもんか」などの、全くもって大きなお世話の余計な突っ込みをしながらニュースを眺めています。

普段、私たちは大した自覚もないまま、様々な「契約」を結んで、履行している。

身近なところでは、コンビニやスーパーで買い物をする、電車、バスに乗ることもそうです。

民法ではこれらを含めた「典型契約」 と呼ばれる13種類の契約が定められています。

当事者同士がお互いに意思表示をし、それが合致することによって成立する行為であるから、単なる契約とは違い、守ることが法律的に義務付けられています。無論、書面の取り交わしは必須ではない。

 

日本は諸外国に比べ、契約に対する意識が甘いとされている。

そこには、「相手を信頼する」「義理人情を重んじる」ことが美徳とされてきた日本人特有の歴史的背景や価値観が根底にある。

企業、組織においても、権利関係を契約書などで事細かに明文化することを求めづらいのは「疑っていると思われないか」も心情が働くからです。

とはいえ、そんな慣習も徐々に終わりを迎えようとしつつあります。

社会のグローバル化によって契約分化に対する考え方は否が応でも変貌してきました。互いのリスクを考慮し、しっかりと事前に契約を締結する。そして、万が一トラブルに発展した場合は契約条件に沿って、

あるいは裁判によって解決を図る。

”当事者同士が誠意をもって協議して解決を目指す”やり方は、

今風に例えるならば、”コスパが悪い” ということでしょうか。

 

だからだろう、日本でも 「婚前契約」 ががぜん注目を集めるようになっている。夫婦とはいえ所詮は他人。近しいからこそ起こり得る複雑な問題で後々こじらせることのないよう、細部まで事前に取り決めておいた方が合理的との考え。

なるほど、確かに間違ってはいない。 だけど、それでもこうした関係性にまで契約の波が押し寄せてきた事に、したがえない違和感もある。

 

ともすれば、ちょっとした行き違いや過ちさえも許し合えなくなるような、

契約に縛られた関係になりはしないか、お互いにとって本当に大切なことは果たしてそこにあるのか・・・など、

自分自身には当面関係のない、全く持って大きなお世話の余計な心配をここでもしてしまいます。