「太陽に吠えろ!」を思い出す石原プロのビジネスモデルの素晴らしさ
太陽に吠えろ
昔とっても人気の刑事ドラマがありました。
何か突然、思い出してしまい、マカロニ、ジーパン、テキサス、
それと何だっけ、あっそう、ロッキー、ぼん、ボギー、スコッチ・・・
どれも懐かしくてなんだかじぶんが年を食った感じがしました。
でも、どれも個性があって懐かしい。
「太陽に吠えろ」は株式会社石原プロダクション(石原プロ)の製作であって、その石原プロとは、伝説的名優・石原裕次郎の個人事務所・制作プロダクションです。
所属する俳優達は 「石原軍団」 と呼ばれていました。災害時の被災者への炊き出しでも有名ですね。
石原プロは、明日16日をもって解散する事が決定しているんです。
経営陣の高齢化が理由なんです。裕次郎亡き後の経営を長年支えてきた渡哲也も昨年8月10日に肺炎で亡くなった。
石原プロの代表作といえば、1972年の「太陽に吠えろ!」、
1976年の「大都会」、
1979年の「西部警察」という一連の大ヒット刑事ドラマシリーズが挙げられますね。
その中でも、「西部警察」は派手なアクションやカースタント、爆破などの大迫力シーンで話題となりりましたね。撮影のために壊した車両は約4680台、1話平均20台になったというからすごい。かなりの制作費がかかったはずなんですが、当時の石原プロは借金まみれで倒産寸前の状態だったんですよ。知ってました。
それがこの番組のヒットで借金を全部返済したうえに、30億円もの莫大な資産を築く事ができたといいます。
その秘密は、電通などの広告代理店を通さずにテレビ局から放送枠を直接買い付けて、自力でスポンサー集めに奔走したことなんです。
広告代理店を排除したことで、スポンサー料が中抜きされず石原プロに直接入ってきたため、利益率がアップしたんです。
また、広告代理店がスポンサーの威を借りてアレコレ余計な指図をしてくることもなく、視聴者が喜ぶ面白い番組を思い通りに作る事ができたんです。
「西部警察」では地方ロケ編が多くて、地元有名企業とのタイアップを重視していました。これには都会で過激なシーンの撮影が難しくなったという事情もあったんでしょう。特に異例だったのは、裕次郎が闘病生活から復帰したときに応援してくれた視聴者のお礼の意を込めた日本全国縦断ロケです。
劇中では、地元スポンサーの社名や商品名が全面的に取り入れられました。スポンサーの事務所や店舗で撮影したり、セリフに社名や商品名がワザとらしく入っていたりしました。
露骨で過剰な配慮といえなくもないが、社長や社員がセリフ棒読みの素人演技で出演するシーンは、もはや番組の名物でしたね。何だかこれも懐かしい。
事前PRもあって、ロケ現場には大勢の見物人が訪れたそうです。
テレビ業界では広告代理店の影響力がとっても強くて、これを排除するのは前代未聞の掟破りなんですね。
普通ならが業界で ”干される” はずだったにが、それすらもはね退けてしまえる石原プロの強さの源泉はどこにあったのでしょう。
それは視聴率を稼げるタレントが揃い踏みであったこともさることながら、それにおごらず、たとえ地方企業相手でも熱心に交渉してまわる営業努力と、スポンサーや視聴者への感謝の気持ちを忘れない真摯な姿勢。
それこそが石原プロのビジネスモデルの強みではないでしょうか。
それにしても、昔を思い出しますね。懐かしい~。