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誰のための奉仕?年金延長・・・

明治の初めの頃、ドイツ帝国は富国強兵・対外強硬策を推進してドイツを統一していました。

その中にいたのがビスマルク

オットーフォンビスマルク(1815-1898 ...

 

Bismarck - World of Warships Wiki*

 

鉄血宰相である。 「統一は鉄(武器)と血(兵隊)によってなされる」

という軍事拡大演説をして以来、そうあだ名されました。この鉄血宰相は1889年に世界で初めて公的年金制度を作りました。

当時の平均寿命は47歳だったんですが、支給開始年齢は70歳。

ほとんどの人が恩恵を受けられなかったようです。「国民は国家に奉仕すべき」という考えが、社会福祉にも及んでいたんですね。

その頃、日本から岩倉使節団が渡欧していました。大久保利通ビスマルクを「大先生」とい評価するほど感銘を受け、伊藤博文憲法の研究にドイツを選びました。明治政府の施策には鉄血宰相のDNAが入っていたんですね。

さて、現在の日本。

年金は支給開始年齢を引き上げられ、あわせて定年を延長する方向にあります。企業は65歳までの高齢者雇用を義務付けられていますが、この4月からは、本人が希望すれば70歳まで働き続けられる制度整備が努力目標となった。高年齢者就労確保が努力義務となってんです。この「義務化」へと移行すれば、年金の支給開始年齢の引き上げも可能になるという思惑もあるんでしょう。

定年延長で70歳まで働くと年金は減ってしまうの?弁護士がわかりやすく ...

団塊世代が75歳を迎える2025年問題。

同年には75歳以上の後期高齢者人口が2200万人近くになると予想され、5人に1人が後期高齢者という世界に突入する。そこで平均寿命が延びて医療保険給付が増える一方で、生産年齢人口が減少して経済成長が鈍化し、社会保障費が不足するのはほぼ間違いないと見られます。現役世代の負担を抑える上でも、高齢者の就労期間をできるだけ延ばし、年金支給額を減らす事が問題解決の一策につながる。

企業も役職定年であらかじめ手当てを下げて、定年後の再雇用でさらに人件費を削ることで企業防衛を図る。

70歳までの就労はもはや既定路線です。

ただ、誰もが100歳まで健康でいられるわけではありません。気力、体力、免疫力は年々低下していきます。とくに70代ともなれば落日のごとしです。ちょっとした階段でもつまずきバランスを崩しやすいなど、転倒リスクも大きい。それでも公的年金の財源が不足して年金支給額が減らされていけば、雇用延長策に沿って働かざるを得ない。

総務省のデータによると、70歳を過ぎても男性の約3割、女性の約2割が働いています。老後の生活に ”夢の年金暮らし” を描くことは難しいですね。

こうした残酷な未来を商機とみて、積み立てや個人年金保険などの新ビジネス提案が盛んです。「誰かに奉仕する人生」は何歳まで続くんでしょう。・・・