リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

胸が痛くて休んでいたころ、暇で世界地図を眺めていました。

みなさん、お久しぶりです。

何とか胸の痛みも克服できて再起動しました。

今後ともよしく。

 

胸が痛くて休んでいたころ、暇で世界地図を眺めていました。

と言うのも、私は自慢じゃありませんが、地理が得意だったんです。

試験でも絶えず一番をキープするほどでした。地図を見るのがだいすきだったんです。

自慢はこれぐらいにして、

クラ地峡って、知っていますか?

東南アジアの南北に細長いマレー半島の再峡部のことを言うんです。

タイとミャンマーの国境付近で、東タイランド湾と西のアンダマン海に挟まれ、最も狭い部分はわずか44キロの幅しかありません。

マレー半島運河 クラ地峡運河とマラッカ海峡問題

 

 

クラ地峡は幅44キロ、でもマレー半島自体がそこまで狭まるのではない ...

 

現在、このクラ地のタイ領内に運河を通すプロジェクトが動いています。これが実現するとインド洋と東アジアを結ぶ航路をショートカットするこことができて、半島最南端のシンガポール経由に比べて約1200Kmの短縮となります。

また、狭隘(きょうあい)なマラッカ海峡を通過しなくて済む事も大きなメリットとして注目されたいますね。

マラッカ海峡は海のハイウエイのような海域で、多数のコンテナ船やタンカーなどの大型船で過密化していて、海賊も出没するような危険な海域なんですね。(ブラックラクーンの舞台ですね)

クラ地峡に運河が出来ればこれらの問題が一挙に解決してしまいます。

今のところ有力視されるルートは、タイ・ミャンマー国境線のクラブリー川を利用するルートか、リゾート地として有名なプーケットに近いパンガー湾から南シナ海に面したスラータニーに通すルートで、他にも候補があるらしいです。

ただ、運河が開通するとシンガポールの重要性が薄れるため、難色を示す傾向も多いんです。

しかし、シンガポールも既に港のキャパシティーが一杯で拡張も難しい状況であった、クラ地峡の運河が混雑緩和につながらるなら決して悪い話ではない。

また別の側面として、212世紀に入ってこの運河建設で中国が積極的にタイ政府を後押しするようになったことも見逃せませんね。西側諸国との対立関係が深まる中、もしマラッカ海峡が封鎖されてしまえば、エネルギー輸入を海路に頼る中国はあっという間に干しあがってしまう。

今年の冬の中国ではエネルギー供給不足が原因と思われる停電が相次いでいたようです。

イザという時の抜け道になるクラ地峡の運河建設は中国にとっても重要なんですね。

ともあれ、現実味を帯びつつあるクラ地峡の運河プロジェクトでしたが、ここにきて意外なところから冷や水が浴びせられてしまいました。先々月にスエズ運河で発生した大型コンテナ船の座礁事故で運河の脆弱性が露呈したため、世界中の運河計画にも影響を及ぼす可能性が出てきてしまったからです。

ロイズの統計によると、スエズ運河を通る貨物は1日の96億ドル、日本円にして約1兆円にのぼります。運航再開までの7日間で少なくとも422隻が足止めされて、その経済損失は莫大なものに7なったでしょう。

仮にクラ地峡に運河が開通しても高額の通行料を支払わねばならず、シンガポールを回っても数日しか変わらない。

不測の座礁事故による通行止めリスクが露呈した以上、莫大な建設費に見合うだけのメリットがあるかどうか。

プロジェクトの存続にも関わっていきそうな雲行きになってきそうですね。

やっぱり地図を見てると面白い。とおもった今日この頃でした。・・・学生の頃を思い出します。たまにはこんなのもいいですね。