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暑いので涼しい話題を 北極海航路構想を考えた

今日は蒸し暑いですね。

 

暑いので涼しい話題を

今年4月初旬、アジア初となる第3回北極科学大臣会合が東京で開催されました。

この会議は、北極における地球温暖化の影響による環境変化を協議する国際会議で、

その背景には、北極海航路の利用促進が関係しています。

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国土技術政策研究所によると、2020年に北極海航路を通過した船舶数は、

前年比約35%増となる133隻を数えました。

北極海航路が通行可能になったのは2000年ごろです。温暖化の影響で北極の氷が解けたからです。ウエザーニュース、北極海の海氷まとめ2020によると、昨年9月に観測された北極海海氷域の年間最小値は335万平方キロメートルで、1979年の観測開始以降2番目に面積が小さくなったそうです。

北極海航路には従来の航路よりも大幅に距離を圧縮できるメリットがありますね。

東京~ロンドン間の航行距離はスエズ運河経由だと2万400Kmですが、北極海航路の場合、ロシア側の北東航路で1万3000Km、カナダ側の北西航路で1万4000Kmとなって、距離は三分の二に縮まります。

航行日数だとスエズ経由の40~48日に対して、北極海航路は30~35日なので2週間も早い。その分輸送費用やCO2排出量の大幅な削減が可能になるというわけです。

その他のメリットとしては、海賊がいるソマリア沖やマラッカ海峡を通る必要がなくて、航行許可を得る国も少なくてすみます。北極海周辺に眠る石油や天然ガスなどの膨大な天然資源はのアクセスも容易となることです。

逆にデメリットは、気温が高くなる夏季限定の航路であることですね。高価な耐氷船・砕氷船が必要になってくること。ロシアの不確実性やカントリーリスクがあること。海岸に寄港地がないこと。目的地まで一気に直行するトランジット航行も可能ですが、補給や休養、荒天時の避難港、救難活動拠点が無ければ航路の安全を保障できませんね。ロシア沿岸で埠頭を有する港湾は、LNG基地で有名なヤマル半島のサベッタ港だけです。

いずれにせよ、海洋通商国家である日本としては、リスク回避のため多様な迂回航路を確保しておく必要があるでしょう。政府は北極海航路の開発に本腰をいれつつあります。北極海を観測する新型砕氷船も2021年度から建造します。

そこで重要になるのがハブとなる港湾の建設です。北極海を通る船は特殊な船型のため氷の無い海の航行はむしろ非効率で、船会社としては出来るだけ早く積荷を降ろしたいはずです。

有力候補としては、北極海航路の出入り口に最も近い北海道の釧路港も捨て難いが、やはり港湾区域面積が大きくて開発余力がある苫小牧港が最有力。(水深も深い)

ここに最新のコンテナ設備やLNG貯蔵施設を整備して、アジア向け積み替え中継基地とすべきです。ヨーロッパ向け北海道輸出商品の開発として、j地元に外貨をもたらすベースカーゴを確保できれば申し分ない。

必ずや北海道経済発展の鍵となるでしょう。

 

かくして夢の物語でした。

今日は蒸し暑いですね。