リョウガのページ

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封鎖小集団について

私の勤めている会社は、若手がどんどん辞めていく人間性を問われる会社です。

今月も一人やめていきます。

新入社員が1年目、2年目でドンドン辞めていくので若手いなくなってきました。

ちょっとモラルが無さ過ぎるのでしょうか、ことばが暴力的です。私が思うのですから、若手社員はたまったものじゃありません。

ちょっと腹が立ちます。そこで・・・

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封鎖小集団

 

中国の長幼の序列とは異なり、日本の先輩・後輩の関係は年齢に重きが置かれない。

その場に来た順番が大事になってくる。

社会人類学者の中根千絵氏は、著書「タテ社会と現代日本」でこう指摘しています。

その人の属性(学歴・地位。職業など)によってではなくて、一定の枠によって、一定の個人が集団を構成する場所があるんです。「職場に当てはめていえば、毎日顔を合わせているような6、7人ほどの小集団。

その中で一番の古株が頂点となって、その場に在籍する時間の短いものが最も下位になる

場に入った順番が大事で、軍隊でいえば古株は古参兵。階級とは関係なく、長年その場にいる先輩として、新人を時に厳しく指導する。スポーツの世界などでも似たような先輩・後輩関係があります。

この小集団は互いに強い仲間意識を持つが、その一方で帰属意識から封鎖性という特性を抱え、時に不合理な判断、いじめ、パワハラを生みだす事があるといいます。

この説は、実は中根氏が50年以上も前に発表したもの。

半世紀以上たった今でも、日本社会の原理は大きく変わっていないということです。

違う点は、大手企業が終身雇用を前提にした年功序列制度をやめ、グローバル型の雇用形態を取り入れようとしているこです。

とはいえ、組織が欧米風に変わっても、日本人の序列意識が変わらなければ、社会は一体どうなっていこののでしょうか。50年以上前は、非正規雇用問題やパワハラ、過労死問題もそう物議をかもしてはいませんでした。それはまだ高度成長期の真っ只中で、就職先もここしかないといった悲壮感がなかったから。理不尽な仕打ちには労働組合も共闘していたし、同調圧力は今ほど強くも無かった。いい意味での親分・子分の関係があった時代でした。

大手自動車メーカーの若手男性が自殺し、上司のパワハラが自殺の原因と労災認定された。

「バカ、アホ」から「死んだほうがまし」とまで日常的に叱責されたら心が折れるだろう。

一度は休職して職場復帰したそうだが、前の上司に近い席で、再び適応生涯になり、絶望の果てに自殺しました。問題の上司は別部署でもパワハラ行為があったという。

深刻な被害はこれだけだったのか。人事評価のあり方のも問題がありそうだ。

そうした情報が会社全体で共有されず、小集団の中で封鎖されていた。

6年ほど前、大手広告代理店の女性新入社員が過労自殺し、長時間労働が社会問題になりました。問題が発覚すると、企業は「再発防止策を講じる」といつも発表するが、企業風土そのものは変えられない。

封鎖小集団が積み重なって、企業が構成されているためでしょうか。

私の会社も酷いものですけどね。・・・