ある日、宅配便の知人に会いました。便利さの陰で・・・
この前、帰宅時に少年野球のコーチをやっていたときの同僚に偶然会いました。
久しぶりに話してみると、今の仕事は宅急便の配達をしているとのことでした。
この辺で、宅配を行なっているそうです。1個150円の出来高制で一日200個は運ぶそうです。
私も、今の会社を辞めて配送員でもやろうかなと思って色々と聞いていました。
ヤマト運輸が宅配便をはじめたのは1976年もこと。
個人宅から個人宅へのサービスでしたが、80年代に入ると法人荷主が増えるとともに
企業はジャストインタイム、最古削減に向けて貨物の小口化と多頻度配送に着手しはじめ、宅急便を活用するようになります。
90年代後半には楽天やヤフー・ショッピングなんかのネット通販が登場し、2000年にはアマゾンが日本上陸。
この小物配送にも宅配便が利用されました。
便利であることは、ごこかに負荷をもたらします。
宅配便もその一つ。
2013年に佐川急便がアマゾン・ジャパンの配送から撤退する。
2016年にヤマト運輸の神奈川平川町支店の残業代未払い問題に端を発して、
トラックドライバーの禍重労働が表面化して、その労働環境の是正とサービス内容の見直しが行なわれました。
ネット通販の成長は、物流現場の酷使を伴っていたからです。
むろん、消費者自身も「もっと早く、便利に」を要望して、労働環境の悪化に一役買っていたわけですね。
コロナ禍の現在、宅配は食品の分野にも広がってきました。
出前館やウーバーイーツなどの配達員が街中を走り回っていますね。こうしたデリバリースタッフの交通事故も多くなっています。外食の代わりにフードデリバリーを選ぶひとが増えて、外食産業のあり方を変える勢いです。
提携する飲食店の料理を自転車で届けるサービスは、いわゆる出前。
若い男性が多くて、人や車にぶつかる危険運転も話題に。高速道路を自転車で走る配達員が目撃された事件も。
こうした配達員の事故に対する補償体制はまだ十分ではないんですね。
危険運転防止といった交通ルール関連だけではなくて、社員教育が行なわれていないことによる接客上のトラブルなども発生していますね。
ウーバーイーツは配達員を個人事業者として扱って、出前館は業務委託・アルバイトとして契約する。
このため、事故後の対応も異なってくる。急激な需要増に労働環境に整備が後手になって事故につながるという図式は、宅配問題とよくにていますね。
新しいビジネスや業種が生まれ、成長期には企業が乱立して、やがて過当競争になるほど発展する。
その間の需要と供給のギャップに、人手不足やサービス残業などの労働問題が生じてきます。業界全体が商慣行や雇用慣行などで一つの形をなしていくには、こうした過程が必要なんでしょうね。
同時に、サービスと価格という問題も考えさせられますね。、顧客の要望に応じてサービス競争を繰り広げることによって、どこかで限界点を超えてしまうんですね。
「高いサービスを安い価格で」という消費者の願望にも、やはり限界があるはずです。
今の会社はあまり好きではないけれど、やっぱり宅配員も大変だからやめとこっと。