リョウガのページ

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中国の面子

今日は午前中くもり、午後から晴天でした。

日光は汗ばむほどでしたが、風がさわやかで気持ちのいい一日ででした。

仕事とはいえ、なんだか休みたいような天気で、外が羨ましい。

 

仕事といえば、いま中国で、新型コロナ感染対策による上海市の年封鎖が長期化して

 

サプライチェーンがずたずたでどうしようもない。

 

中国の国内工業生産は前年同月2.9%減でした。封鎖が長引いて消費も低迷しているんですね。

 

自動車やコンピューター関連の落ち込みが目立ちますが、繊維業界も大きな打撃を受けています。

多くの繊維企業は上海に物流拠点を置いていて、荷物を自由に動かせない状況にあります。

上海と他の都市部を結ぶトラックも不足しています。ドライバーが上海から出ると一定の距離を求められて、上海の車とわかれば受け入れ拒否されることもあるらしいんです。

世界保健機構のテドロス事務局長は中国政府のゼロコロナ政策が、持続可能とは思えない、と方針転換を迫りましたが、中国はゼロコロナ対策によって、世界で最も成功した国の一つと対策を変えません。

秋の党大会を控えていて、政策を転換すれば政府の面子がつぶれるという懸念からでしょうか。

 

中国社会には 面子 を重んじる文化があって、面子に関する歴史エピソードも多くあります。

劉邦(りゅうほう)に敗れた項羽(こうう)は揚子江西岸まで逃げ延びましたが、

対岸の故郷を前にして多くの仲間が死んだのに一人帰還するのは面目が立たないと自害します。

これも面子にこだわったからです。儒教文化の行動規範に一つに面子があります。

 

それゆえ、平気で相手の面子をつぶすような人は、世間の事情がわからないに人間と

 

軽んじられことがあるんです。

 

日本人も面子を重んじますが、それ以上に 世間 を気にします。面目が立たないといえば、世間に顔向けできない。

体面をつくろうもの、世間からどう見られかを気にしていあるからです。

 

一方、中国の面子は金、権力、所有物などが人物評価の一つの尺度になることに関連するんです。

ビジネスの成功者がベンツに乗るのは、面子のためで、その面子を見せ付けたいという見栄かもしれません。

個人が、面子にかけて、と言っているうちはまだいい。だけど、権力者の面子は法を超えることがあるんですね。

独占した権力を守るために、法以上に強力な権力をふるっての自己保身の例もあります。

面子がさらに国家レベルになると、外交問題をこじらせる可能性が出てきます。

 

米中対立でも、相手の面子を無視した交渉は対立を深めるだけで、決して解決にはつながらない。

「面子が大事」は中国に限らない。ビジネスでは、相手の面子をつぶしてはいけな。

面子の立つ解決策を探る、ことが重要。

 

相手に恥をかかせれば、恨みをかうのは必至。ましてこちらが強い立場にあればあるほど、世間からはその行為がパワハラとみなされることもあります。ご用心。・・・

 

中国人的“面子” – Chinlingo