モダールシフト
そろそろ梅雨に入りそうですね。
何だか気温も低く肌寒い感じがします。
ウクライナでは、ロシア軍による黒海の封鎖で穀物の輸出が出来なくて困っています。
急きょ陸路での輸送に変更する計画ですが、輸送コストが高く掛かってしまい
難航しているようですね。ロシアにはこまったものだ。
輸送といえば、日本でも運送ドライバーの減少と高齢化が深刻になっています。
少子化や3K、若者の車離れなどの理由です。2007年の道路交通法改正で
中型自動車免許制度が導入されたことや、免許取得の難易度が上がったことも、
若年層ドライバーの減少に拍車をかけているようですね。
宅配便で来た人を見たら、腰が直角に曲がったお年寄りのドライバーが運んできた
ときはびっくりしました。
現状はコロナの影響もあって全体的な貨物量は一時的に減っているんですが、逆にネット通販の増大で、宅配需要が伸びてきているんですね。
2024年4月から、自動車運転業務の年間残業時間は、上限960時間が義務化されるため、長距離ドライバーの不足はさらに深刻化するといわれているんです。
運送業界では、人手不足に対応するためにモダールシフトを進めているんです。
トラックによる貨物輸送を環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へ転換することです。
例えばすでに、佐川急便と日本貨物鉄道が特急コンテナ列車(M250系貨物電車)
による、スーパーレールカーゴを共同で運行しています。最高時速は130Kmとなって、品川の東京貨物ターミナル駅と大阪UFJ近郊の安治川口駅間を約6時間で結んでいます。
毎日深夜に上り下り各1本を運行して、10トントラック56台分に相当するコンテナを運んでいます。
福山通運も東京貨物ターミナル駅と大阪の吹田貨物ターミナルを結ぶ、
福山レールエクスプレスを運行しています。
また、ヤマトホールディングスはJALと航空貨物で提携することを発表しました。
エアバスA321の中古機3機を貨物専用機に改造して、JALグループのLCC
であるジェットスター・ジャパンに運行を委託。貨物需要が多い首都圏(羽田、成田)を拠点に新千歳、北九州、那覇の3路線に投入して、2024年4月の運行開始を
予定しています。
A321の搭載量は28トンで、大型トラック10トン車の5~6台分に相当するんだそうです。
そして、新名神高速道路の宇治田原ICがある京都府城陽市において、高速道路IC直結の、次世代基幹物流施設の開発計画が始動しています。
高速道路ICに直結した専用ランプウエイの整備を行う物流施設の開発は日本初のことで、竣工予定は2026年。
完全自動運転トラックなどの次世代モビリティー受け入れを視野にいれていて、
将来は同じ物流施設を増やすことで、三大都市圏を無人運転トラックで結ぶことが可能
になります。無人運転トラックを一般道で運用するのはさすがに難しいですが、
高速道路による長距離運送を無人化できれば、ドライバーの負担も軽減されるはずdすね。
このほか、ドライバーにとって有難いのは船内で仮眠を取ることができるフェリー。
働き方改革の一環としてフェリーを奨励する運送会社もあるらしいです。
ただ、船内での仮眠を労働時間とみなすかどうか、労務管理上の見解がわかれるところですけどね。まあ労働時内でしょう。
ウクライナも、黒海の機雷を除去して早く海上貨物輸送が戻るよう願っています。