消費者にやさしい 小売店
新品のかけ布団カバーとシーツを買おうと、イオン、ニトリ、無印良品を回った。
イオンは「ブラックフラーデー」を行っていて、大賑わいだった。売り場で目を引いたのは、セールの価格。
だが、疑念を抱く。一体、ブラックフライデーではいくらで販売していたのか。
いつから安いのか。本当にお得なのか。答えは出ず。
購入は見送った。
ニトリの寝具売り場では、値下げのPOPが店頭を汚すことなく、「N・ウオーム」というニトリが開発した吸湿発熱素材のPOPがいたるところに掲示されてあった。
それは、N・ウオームとはなにか、という説明だった。
迷ったものの、個人的には特殊繊維を使った素材ではなく、綿100%の寝具を求めていたので見送った。
そのばの片隅にアウトレットコーナーがあった。
棚に20%引き、30%引きの商品が陳列されたいた。商品を手に取ったところ
その値札のあり方に感嘆した。
定価販売されていた期間、値下げ日が明記されているのだ。
これは、消費者にやさしい表示だ。
定価で買ったばかりの商品が3割引き、半額といったセール価格で販売されている場面に遭遇すると「しまった」を通り越して、「もう二度とこんな店で買うか」と誓うこともあるが、「定価で販売していました。」と知ることができれば、その悲しみもやわらぐ。
結局7、無印良品でオーガニックコットン100%のカバーシーツを買うことにした。
値段をみると3490円と5990円。1万円札では足りないと、レジでは1万円札と小銭入れから500円玉を取り出した。すると、「9480円です。」と告げられた。
どうした、今日はスペシャルな割引デーだったか。と思いきや、単に「税込表示」
なのだ。これもいまどき消費者にとってはやさしい。
今後、増税後、ほとんどの小売店が割安感を打ち出すために、増税の特殊措置からも税別表示に切りかえた。だが、無印良品では、わかりやすさこそが、無印ブランドの構成要因として、総額表示を続けているのだ。
ニトリは28期連続、無印良品は15期連続で増収を続けている。
値引きひとつ、価格のあり方ひとつ見ても、消費者にやさしい。
商品プライスのみではなく、これも消費者に選ばれる理由。