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二刀流 大谷選手 見事・・・

二刀流

二刀流・大谷翔平を他の競技に転向させるなら…“百獣の王”武井壮が選ん ...

 

 

MLBのロサンゼルス・エンゼルス所属の大谷翔平選手は現地時間4月4日、アナハイムで行なわれたホワイトソックス戦において 「2番・ピッチュアー」で投打同時出所を果たしました。

投手として出場しつつも打線に参加したことから、真の二刀流ということで ”リアル二刀流” と賞賛されました。試合前の公式記録によれば、メジャーで過去に投手としてプレーし2番打者で出場したケースは118年ぶりらしいです。

アクシデントによる途中退場は誠に残念でしたが、試合では先発初回無失点、163Kmの直後に特大先制ホームランを放って、怪物ぶりを遺憾なく発揮しました。

しかし野球選手の二刀流は一人で投手と野手の両方をこなさなければならないため身体への負担が大きく、成功した事例は少ない。野球関係者からも、選手生命に影響しかねないため、どちらかに専念すべきだ、と否定的な意見が張本さんなどから良く聞かれます。

ところで話は打って変わって、本家本元の二刀流といえば、やはり 剣豪・宮本武蔵 ですね。

武蔵の二刀流は右手に太刀、左手に小太刀を持ち、相手の剣を左手の小太刀で受け、右手の太刀で攻撃するのが基本。果たして、この武蔵の二刀流は無敵だったのでしょうか。

一刀流の使い手と二刀流の使い手が対戦するとして、双方が同じ体格で腕力も技量も互角と仮定する。攻撃側の一刀流の使い手が両手でブッ握り締めた重さ約1.5Kgもある太刀を上段から力任せに振り下ろしたとき、防御側の二刀流の使い手は左手の小太刀だけでそのすさまじい打撃力を受け止めなければならない。間違いなく二刀流がパワー負けするでしょう。

両手たい片手、リーチの違い、刀の重量、上段からの位置エネルギー、どれをとっても二刀流が圧倒的に不利です。面前で刀をクロスして受け止めてもそのまま力で打ちとらえられるだけ。

武蔵の二刀流は所詮、相手の虚を突く奇策に過ぎない。手の内を知られ、対策を立てられたら終わりです。恐らく武蔵もそのことを承知していたに違いないでしょう。

だから本気モードのガチの巌流島の決闘では、佐々木小次郎の3尺(約1m)の長太刀から繰り出す 燕返し に対抗するため、あえて二刀流を捨てて、船の櫓(ろ)で作ったさらに大型の木剣で圧倒し、小次郎を倒したのです。

当時は戦国時代が終わって侍や雑兵がリストラで大量失業した時代でした。是が非でも大名家に剣術師範として仕官するために、実戦向きでない曲芸じみた剣技でアピールする浪人も多かったようです。武蔵もその一人だったのでしょう。

だからといって大谷選手に向かって、巌流島の武蔵のように 二刀流を捨てろ、曲芸は止めろ、などというつもろはないです。

両立が難しいとされる 投手と野手の両方で勝負したい! という、前例が少ない二刀流の可能性に挑戦する大谷選手のチャレンジ精神には敬意の念を禁じえないですね。