先手必勝とは限らない・・・
先日、和歌山県がカジノ誘致を断念したニュースを見ました。
候補地は大阪と長崎のみになりました。
では、問題です。
0~36のマス目があるルーレット。コインは何ヶ所のも置くことが出来て、
当たれば置いた額の36倍のコインが払い出されます。
A君とB君は、個人間でコインの量を競っていました。
二人の勝負を決する最終勝負の時がきました。このときA君は200枚、
B君は180枚のコインを持っています。逆転を狙ったB君は、
偶数マス目18マスのすべてに10枚ずつコインを置きました。
ここで問題です。
A君がB君に勝つにはどうすればいいでしょうか?
北京オリンピックでカーリングでロコソラーレが銀メダルを獲得しました。
カーリンクのルールをこの時覚えましたが、テレビよく言われていたのが
圧倒的に後攻め有利なんですね。カーリングは1エンドにつき各チーム8個の
ストーンを投げます。1エンドの最後にハウスの中心に一番近いストーンを
置いたチームに得点が入る、という方式なんで、単純には後攻めの最後の一投で
先攻のストーンよりもハウスの中心に置けば得点がはいります。
カーリングに限らず、先攻と後攻で交互に攻めが入れ替わり、最終的に得点が
多い方が勝ちとなるスポーツは後攻め有利。
例えば、野球。先攻は、○○点とれば勝ち、とい状況は一時もないですが、
後攻は最終回で相手より得点が上回れば勝ちが決まる。投手交代、代打起用の
戦略を立てる上で有利で、常に先攻よりも攻撃チャンスを残して、サヨナラ負けが
ないなど精神的なものも大きい。
先んずれば人を制す、といいますが、現代社会において必ずしも先手を取ったものが
有利とは限らない。流行の先手を打てが儲かるはずのファッション商戦も、
時には後出しが有利に働く場合も。ある中堅業者が今の流行にはない新色で勝負に
出たとする。そこには売れるか否かリスクが伴う。しかし、後出し展開する別の企業は、
まずリスクが小さい。仮に後出しした企業が大企業で知名度・生産力に優れてるとしたら
先駆者のヒットを真似て後出ししただけなのに、勝負に出た中堅業者以上のヒットを
生むかもしれない。
さてと、話を戻しましょう。
問題の答えは、「B君と同じ偶数マス目18マス全てにコインを10枚を置く」です。
仮にB君が勝負を賭けた偶数マス目が当たれば、同額がA君とB君に入るため、
元々のコイン差20枚は埋まらない。はずれても同じ。
二人のコインに差がある場合、多く持つ者は少なく持つ者と同じ行動を後出しで行なえば
このゲームを永遠に勝ち続けることができる。
世の中は(資本主義経済)、このようなルール上、あるいは資金力のある者、なんらかの力が勝る者による
”後出し”が得をする事象がたくさんあります。
「先手必勝」とは限りませんね。