後出しじゃんけんにはご注意を
早くもエアコンフル稼働の今日この頃ですが、我が家の一基の調子が悪く、
買い替えを検討しています。
購入時に当たり、家電店から頂戴した見積書の細かい字から、ネット通販の
商品ページの隅の隅まで目を通し、不確かな点はネットで調べた。
どうしてエアコ購入時はここまで調べる必要があるのか?
過去に不愉快に思いをしたからだ。
おおかた、エアコンの販売においては「標準取り付け工事」をセットで申し込む
ものであって(工事費別では、かえって高くつくケースが多い)。
”標準”とあるから、最低限度の工事しか望まない場合、この値段で終わるはずと
考える。これが、そう問屋が卸さない。
いざ工事が始まってから、「コンセントが適用外なので取り換えなければなりません」
「配管穴の位置が遠いので配管(室内機と室外機をつなぐパイプ)の延長料金が必要
です」「真空引きは別料金なのでどうしますか?」といった具合である。
しかしながら、こちらは「真空引き」とは何ぞや?であり、どうしてその作業料金
が必要なのか、どうしてその作業が標準工事に含まれないのかもわからないのだ。
それでも工事業者は「真空引きを行わずエアコン取り付けると、エアコンの効きが
悪くなったり、故障したりする危険性があります」とのたまうから、無視するわけにも
いかない(真空引き=エアコンの内部を真空にして、中の水分を取り除く作業)。
もう一つ言えば、これらの工事当日に判明した別料金の総額は、標準取り付け工事費
を上回るのだ。
かといって、このような工事業者が悪質で、詐欺的な商売をしているわけではない。
工事当日、現場を見なければわからない部分が大いにあるからだ。それにこれらの
追加費用をかからないようにするには、最初から「工事一式」で高額設定するしかな
く、この場合、不要な金を払わなければならない客はおのずと増えるに決まっている。
それでも、後出しじゃんけんというのは、消費者の立場でいえば不愉快なものである。
だからそのような思いをしないためにも徹底的に調べてから購入するわけだ。
きものの販売も同様だ。「買います」と意思表示をした後に、仕立て代、加工代等等
後出しで追加数万円を求められる。無論、業者はなにも悪いことをしていない。
ただ、消費者はどう思うのか?きものの初心者は、後出しじゃんけんをいかに受け止め
るのか。
その心のためいきが聞こえてきそうである。