学ぶ事の本質をご紹介。
3月、そろそろさくらの開花予測が聞かれる様になりました。
今は、梅のたよりでいっぱいです。
「梅の花 紅の花にも 似たるかな 阿呼(あこ)がほほにも つけたくぞある」
梅の別名は好文木(こうぶんぼく)。
中国の唐の時代に詩文がもてはやされ、梅の花の色も増やしたが、唐が滅亡し文学が廃れてからは花も色あせたことから「文を好む木」と名付けされました。
冒頭の和歌は道真が5歳の時に詠んだもの。
阿呼は道真の幼少名。道真は幼い頃より神童と称されて、中央菅官史の養成学校に最年少で入って、方略式という難関試験を26歳で合格、学問を極め、天満宮に学問の神様としてまつられています。
しかし、道真は最初から学問の神様としてまつられていたわけではありません。宇多上皇と醍醐天皇の後継問題をめぐる争いで、宇多上皇の皇子で道真の嫁婿である斉世(ときよ)親王を皇位継承者に立てようと、右大臣である道真が企てている。 こうした噂をたてられた道真は、大宰府に左遷され、京に戻ることなく赴任してから2年で亡くなったんです。
道真の死後、道真をはめた人物が病死や落雷などで次々に亡くなり、これらは道真の祟りと恐れられ、雷を落とす天神として北野天満宮にまつられるようになったんです。
しかし後世になると怨霊としてより、学問を極めた人物としてクローズアップされて、「学問の神様」となったといわれています。
受験シーズンともなれば、祈願する人が絶えないですが、学問の神様にお願いするだけでは、入試合格は叶わない。やはり日頃の勉強が大事。その勉強法に次の3つの基本を挙げる人がいます。
第1は、面白いことを勉強する。勉強は我慢してやるものではない。勉強とは本来は楽しいもの、好奇心を満たせば面白くなる。
第2は、全体から理解する。基礎から段階を踏んでいくことが勉強の王道と考えられていますが、基礎は退屈で面白くない。わからなければ飛ばして興味のおもむくままにすすめばいい。全体を把握してそれに基づき部分を理解すること。
第3は、8割の原則。まず問題の8割をやり遂げる。8割に達したら、時間があれば次に取り掛かる。一般に残りの2割は難問が多いからである。
これには異論もあるでしょうが、「学ぶことは楽しいことと考える」、「全体を把握する」、「8割の出来ることをやり遂げる」、といった勉強法の3つのポイントは新入社員の教育、現役社員のスキルアップにも通じる。
学ぶ事の本質、楽しさを見失なって、花も実も枯らしては元も子もないですしょう。・・・