謎の缶チューハイ、正体はネットで おすすめ
キリンビールが商品名を隠した「ミステリー缶」を店頭で配り
ネットで正体を明かす、リアルとネットを組み合わせた販促に初めて取り組む。
缶チューハイの代表的ブランド、「氷結」のリニューアルの際に展開。
消費者の関心を高めてSNSでの拡散を期待しているらしい。
新たなマーケティング活動として効果を検証し、今後につなげるらしい。
作成したミステリー缶は「NEWチューハイ登場」
「世界にはじめてのおいしさを。」らラベルに記し新商品名を隠していた。
「噂のNEWチューハイ」として氷結であることを明かさずに、全国の
ツイッターや小売店からキャンペーンなどで合計20万本を試飲用として配った。
缶の中身は氷結のリニューアル商品の「シチリア産レモン味」。
検索サイトの広告などでも同じ言葉を使いながら、新しい缶チューハイの発売への期待感を高めることに力を注いでいる。
電車内での広告もはじめた。新商品を紹介する動画の再生は2日間で、1万回を超えた。
これまでSNSへの関心を呼びかかるにとどまったていた。
ツイッターでの新商品の公表と名前を伏せたままでの大規模な試飲缶の提供、ネットとリアルの連動でこれまでにない反応があったという。
氷結の新商品は味を見直し、缶を開けた時の最初の香りがより広がりやすくなるように工夫している。
ラベルのデザインも見直し、果実をひとまわり大きくしたり、消費者がみずみずしく感じるようにした。
キリンによると、国内の缶チューハイの市場は08年から11年連続で伸び、26年には18年より5割増えるという。
飲みやすさや割安感に加えて、代表的なビールの5~5.5%を超えるアルコール度数の高い商品なども増えている市場と言える。
ほんとうにおいしいかはあなた次第。
最近のお酒事情だが、ビール大手5社発表の2017年のビール系飲料の出荷量は前年比2.6%減の4億407万ケース。
ビールは13年連続で減少中だが、その一方で飲みやすく値段が安価な高アルコールの缶チューハイの売れ行きが好調です。
フィールド・クラウドソーシング事業を展開するソフトブレーン・フィールドは、レシートと購買理由を紐づけたサービス「マルチプルID-POS購買理由データPoint of Buy」(POB)のアンケートモニター(男女40代~50代中心)を対象に、缶チューハイに関する調査を実施した。
まずは普段お酒を自分で購入して飲むと回答した男女1983名に、最もよく購入するお酒のジャンルを質問。
「ビール」(25.2%)、
「缶チューハイ」(19.9%)、
「第3のビール」(16.4%)、
「焼酎」(9.8%)、
「発泡酒」(6.5%)、
「日本酒」(4.3%)、
「ウウイスキー」(3.3%)、
「缶入りカクテル」(3.2%)の順だった。
減少傾向にあるビールを、近年は「缶チューハイ」が猛追。缶チューハイは手頃な価格で購入できる「第三のビー(16.4%)」や「発泡酒(6.5%)」よりも多いのだ。また「缶チューハイをもっともよく購入する」との回答者は、女性が約6割を占め、男性よりも多かった。
年代別では、男性が30代~40代、
女性が20代~30代が多い傾向となった。
次に、缶チューハイの飲用歴別に、缶チューハイの好みの度数を調査。
チューハイの好みの度数の平均は、
「4度~7度」(47.3%)が最も多く、
「8度~9度」(25.1%)、
「1度~3度」(20.3%)と続いた。
缶チューハイの好きなフレーバーは、
第1位「レモン」(53.2%)、
第2位が「グレープフルーツ」(50.1%)、
第3位が「桃」(33.7%)、
第4位は「ぶどう(33.2%)」、
第5位が「オレンジ(28.9%)」、
缶チューハイの味はフルーツ系の人気が高い。
POB会員のレシート枚数からみる缶チューハイの売れ筋だが、第1位が「キリン 氷結」、
第3位が「サントリー ほろよい」だった。
缶チューハイの躍進の背景には、2017年6月の酒税法改正に伴う安売り規制によるビール離れがある。さらに近年は、安く酔える高度数の缶チューハイが各社から販売され、売れ行き好調だ。今後は居酒屋などで「とりあえずビール」ならぬ「とりあえずチューハイ」という言葉が飛び交うかもしれない。
ストロング系チューハイと一般チューハイ
言葉の通りですが、ストロング系とはアルコール度数の強いチューハイのことです。「チューハイでは酔えない」「甘くて気持ち悪い」「女子供の飲み物」などと、さんざん言われてきたチューハイですが、ストロングをその認識で飲むと瞬殺を食らうこと間違いなしでしょう。どれだけ酒に強くても500ml缶を5分くらいで飲むと足腰立たなくなること間違いなしです。ストロング系のアルコール度数の多くは8%前後です。500ml缶8%のアルコール分は40mlですよね(たぶん)。同じ量のアルコールを25%の焼酎を5:5で割ったもので摂取しようとすると、320ml飲むのと同じ量になります。普段焼酎飲む方なら想像はつくと思いますが、320mlなんて・・・さっさと飲んだらすぐつぶれますよ!
フレーバー(味)は、強アルコール度数とのバーター
最初に飲んで誰もが口にする「アルコールくさい」
そりゃそうですよ、8%もはいってるんですよ?これでもクセのないリキュール使ってるんです。味よりアルコールですよ!すぐ酔えるんですよ!それで買ったんでしょ?というメーカーの声がきえてきそうです。
アルコール臭さがフレーバーを阻害しますので、アルコールくささに勝てるフレーバーしか出せません(出してもまずくて飲めません)その結果、強い味のシトラス系ばかりになってしまうのではないでしょうか。
ですので代表的なストロング飲料は、フレーバーとアルコール臭さの戦いです。この配分が他のアルコール系飲料よりもかなりシビアなのではないかなと感じます。
それじゃ各社のストロング飲料を著者が飲み比べた感想を書いてくよ!
サントリー ストロングゼロ -196 糖類ゼロ
いわずもがなのストロング王道。筆者の周りでストロングというと圧倒的にサントリーが多かった。全てアルコール度数は8%。レギュラーでは上記4種類がラインナップされているが、執筆時点期間限定で「ダブル桃」発売中。4月から「甘夏ダブル」が発売予定だ。
好みの問題ではあるが、筆者の好きな順はグレープフルーツ>シークヮーサー>レモン>梅である。店舗で売り場の制約がある場合はグレープフルーツ>レモン>梅の順番で販売される。特にヴィヴィッドな味であるシークヮーサーの出番は他商品比べ圧倒的に少ない。反面、シークヮーサーが一番好きという人も多いのがこのシリーズならではの特徴ではないだろうか。
梅は4つの中で最も甘い、というか相当甘い。売れ行きからはダントツグレープフルーツがうれているようである。
また、サントリーはチューハイブランドを統一せず、ほろよい、カロリ、ストロングゼロと明確なラインナップを持っていて、「サントリー」と先頭に付けなくても商品がわかるのは大変な強みではないかと思う。
キリン 氷結ストロング 糖類ゼロ
氷結ブランドで業界を牽引してきたキリンがストロングを出さないわけがない!いや、参戦しないなんていう選択はなかったのだと思う。こちらはレギュラーでグレープフルーツ、シチリア産レモン、ドライライムの3種類である。そして、3月から期間限定で「シークヮーサー」味が発売開始。あれ?シークヮーサーって・・・まぁいいか。気にしたら負け。そしてリニューアルを経てアルコール度数9%で発売中だ。
ところで、氷結ストロングを飲んだ人は「次の日に残る」「ストロングゼロよりアルコール臭さが」という人は筆者の周りでは多い。はたしてこれは1%の違いなのか、仕上げでうまくいってないのか、それは疑問であるが筆者もこれは1本飲めば十分かな・・・という気がしてしまう。レモンはまぁまぁなのだが残りの2本となると・・・うっ!アルコール!と来てしまうのだ。開発力ではカバーできない1%の壁があるとすれば、ストロング系というのは途方もない領域に足をつっこんでしまったのではないかと考えてしまう。
これは余談であるが「氷結」ではなく「キリン氷結」なのだ。キリンのブランディングは相変わらずすごいなと思う。
アサヒ ハイリキ ザ・スペシャル
アサヒのストロングはハイリキシリーズだ。正直ノーマルハイリキにはあまり触手が伸びず、いきなりストロング系のザ・スペシャルを飲むことになった。ていうかハイリキなんて売ってなかったよね?アサヒの特徴はストロング系でありながらフレーバーによってアルコール度数を変えていることだ。とはいえ7%と9%の2種類ではあるのだが。アサヒも他社に違わずシトラス系4種類で、オレンジ2種類というやや苦肉のラインナップなのかなと思うが飲んでみるとこの2種類は全くことなり、むしろグレープフルーツがおとなしめなのである。4番目の発売はブラジリアンオレンジ7%であるので、カシス9%が好評だったのか不評だったのかはさておき、何らかの理由で派生したことは容易に予想がつく。
このハイリキ、飲んでみての感想であるが、先述の2社と比べて、どちらかというとカクテルテイストを残しているのだ。筆者はあえて「フレーバー」という言葉を使ってきたのはこのせいで、もちろん果汁は少しであるが入っており、カクテル視線で見ればバランスのとれたストロング系であるとわかるのだが、悲しいかなカクテル目線なので、1本もあれば十分なのである。いや、普通の人は他のストロングでも1本で十分なんだが。
TOPVALU ストロングチューハイ
税制上の関係ではあるが、ビールに比べるとストロング系は安い。しかし自分でスピリッツを買ってきて同じアルコール度数のものを作ると思うと高い(味の調整などの技術料はさておき)ので自称イオニストである筆者はイオンの酒売り場で何かあるのではないかと思って知ったのはTOPVALUシリーズのストロングである。TOPVALUは善し悪しの差が激しいのはイオニスト達には周知の事実であるが、大手ブランドと比べ30円安い(店頭価格)ので物は試しと買って早速飲んでみた。何年かぶりに夜中に目が覚めて吐いた。それ以上はいうまい。
では何を飲めばいいのか?
さてどうだろう、ストロング飲料に興味をもっていただけただろうか。
ストロング初心者にはサントリーストロングゼロ、カクテルよりが好きな方はアサヒハイリキザ・スペシャル、さらに強いものに興味があれな是非キリン氷結ストロングも飲んでみて欲しい。
ストロング系の商品が出現し、売上を伸ばしている背景にはやはり時代の変化が関係しているのではないだろうか。手軽に飲めて手軽に酔えてそこそこうまい。いわゆる「家飲み」の定義そのものが変わってきているのだ。
金銭的余裕がないので、酒とつまみを持ち寄ってワイワイ飲んでいた家飲みの時代は終わり、単に帰宅後に飲む行為を家飲みというようになった。その為にはあらゆるアルコール強度の人にあわせた商品が必要になる。その多様なラインナップの一つがストロングと考えるとあらゆる場面で納得ができる。かつてのチューハイが市場熟成の活路を低アルコール路線に求めたように、アルコール強度や飲み方にまで議論が進展しているのだろう。
奇しくもサントリーが2011年に発表したレポートに以下のような記載がある。
(※今回記事のストロングもRTDの一つです)
アルコール度数の二極化
アルコール度数が高め(8%以上)のカテゴリーと、低め(3%以下)のカテゴリーがここ数年大きく伸長し、2010年の市場に占める割合は約35%と推定されます。RTD市場におけるアルコール度数の二極化は引き続き進行するものと見込まれます。