リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

平成世代

4月1日の新しい元号「令和」。

「平成」もまもなく終わる。平成最後の夏、

平成最後の年末、平成最後の正月・・・昨年の夏ごろ

からこのような表現がさまざまなシーンで見受けられた。

「平成最後の○○」の多さに飽きている人もいるだろうが、

これからも平成最後の花見、平成最後の入社などと使われてい

いく。

この平成30年の間に生まれ育った平成世代。平成一桁生まれ

は物心がついたころにバブル経済が崩壊、その世代の多くは

小学生のときにイラク戦争、中学生でリーマンショック

高校生で東日大震災を経験。ゆとり教育を受け、ゆとり世代

と呼ばれ育ってきた。しかしこの間に少子高齢化急速に進ん

だことで一人ひとりの負担が大きくなって、平成世代もゆとりを

失いつつある。

「平成29年版消費者白書」によると、可処分所得に占める

消費支出の割合はここ30年の間、全体的にゆるやかに低下して

いるが、そのなかで30歳未満の若者の低下が著しい。

特に単身世帯では男性は、食費、女性はファッションへの支出

が減っている。白書は「全体的に消費意欲が低下している中で

特に若者が消費に慎重で消極的である」と指摘している。

しかし本当に若者は消費に意欲を失っているのだろうか。

金融資産をみると30歳未満が保有する金融資産の割合は

日本人の資産全体の0.5%に過ぎず、一方で50代以上は

80%を超える。当然、30歳未満は収入も低いので、消費

したくても先立つものが乏しいのである。若者のファッション

への消費が減っているが、ファッションに興味を失っている

からと、そうでもない。ファストファッションの台頭などで

品質の良いものが安価で手に入ることで、収支額が減少し

ている側面もある。

若者のクルマ離れ、アルコール離れなども言われるが、クルマ

が若者のステータスで、アルコールもビール、日本酒一辺倒

であった昭和世代とは異なり、趣向が変化しているには間違い

ない。

平成の30年間で、最も大きな変化はインターネットの台頭だが、

幼い頃からデジテルの慣れ親しんできた彼らはデジタルネイティブ世代とも呼ばれる。新元号となり、やがて昭和生まれとは違った価値を持つ平成世代が社会の中核を担うことになる。

新しい時代が社会や企業、職場に少なからず変化をもたらすのは

間違いないだろう。