リョウガのページ

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炭鉱のカナリアって知ってますか?

こんばんは。

その昔、炭鉱労働者にとって最大の脅威は有毒ガスのはっせいでした。そのため、労働者は ”カナリア” を入れたカゴを持って炭鉱にはいった。万が一、有毒ガスが発生した場合には、いつも鳴いて(さえずずって)いるカナリアが危険を感じておとなしくなるからだ。

これが転じて事前に危険を察知してくれることを ”炭鉱のカナリア” というようになり、主に経済、金融用語としてつかわれるようになりました。

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さて、実はここ最近、アナリアの警告が続いているんです。

2018年12月、11年ぶりにアメリカで ”逆イールド” が発生しました。

逆イールドとは国債の長短金利が逆転する事態のこと。通常、お金を貸す側・国債を買う側にとってリスクがあるため、長期金利短期金利より高いんです。そして、10年といった長期間の金利は、将来の景気についての市場の見方を反映している。

なので、本来は平時において長短金利が逆転するなどあってはならないんです。短期金利のほうがコスト高となると、企業は資金繰りに苦労するので設備投資を抑制する。そして、設備投資を受注してきた企業の業績も悪化して、徐々に雇用と所得が失われていき、景気が後退して行く。この逆イールドこそが景気後退のシグナル ”炭鉱のカナリア” であったんです。

2019年には3月、5月、8月にも逆イールドが発生しました。都合4回にわたり、カナリアは警告を発したわけである。

8月のときは英米で同時に逆イールドが発生して、8月14日にはニューヨークダウが800ドルの大幅に下げました。過去、逆イールドの発生後には、そう間を置かずにITバブルの崩壊や、リーマンショックが訪れている。

もしかして敏感なカナリアは、コロナウイルスの存在にも気づいていたんでしょうか。リーマンショック級以上のコロナショックにはカナリアもさぞかし驚いて、さえずるのを止めるばかりか、身を固まらせたことでしょう。

日本においても ”炭鉱のカナリア” を指摘し、消費税引き上げを見送るべきだと警告した学者や評論家は結構いた。しかし、悲しいかな、多くの日本人は金利といわれても個人の住宅ローンがパッと頭に浮かぶぐらいで、あまり大きな議論にならず、結果論ではあるが、消費税引き上げにコロナショックが重なり、経済的環境は最悪の事態を迎えてしまいました。だが、悲観に暮れてばかりでもいられない。

なにが理由になるかはともかく、経済危機は周期的に訪れることを時代が証明している。だから、あらゆることに目を向けて、カナリアが泣き止んでいないかどうか、個人でも注意深く見ていくスキルが必要なんです。

みなさんも、この危機をしっかり受け止めて対処していってください。