リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

コロナで経済がひどいときになぜ政府はもっと財政出動しないんでしょうか?、gdp

こんばんは。

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仕事もしないプー太郎がいいました。

ある日、プー太郎は考えました。

明日から、ついに裕福に暮らせる方法を思いついたんです。

 

それは、・・・・

まず、およそ生涯賃金である2億円を借ります。

そしてその2億円を使って悠々自適に暮らします。

しばらくすると、お金は返さなきゃいけなくなる。

だけど、悠々自適にばかり暮らすだけで働いていないので、お金を返そうとも、返すお金がない。

そのときどうするか。

 

また2億円を借りるんですよ。今度は利息の分も含めて多めに借りるんです。借りたお金を一番最初に借りた人にそのままそっくり返すんです。そして、プー太郎は相変わらず働くこともせず、最初に貸してもらった2億円で悠々自適に暮らすんです。

利息で借金はどんどん増えていくんだけど、払わなくいけなくなったらまたそれと同じ額を借りて返せばいい。しかも、奇妙なことに誰も不幸にならないんです。不幸にならないどころか、みなめちゃくちゃ幸せになっていく。

まず、お金を貸してくれた人たちには、ちゃんと利息付でお金が返ってくる。だからお金を貸した人は儲けることができて幸せになる。

さらに大事なことは、プー太郎が悠々自適に暮らすために、物やサービスを購入したこと、これによってプー太郎と取引した企業は儲かる。その企業は従業員や下請け企業にお金を支払う。お金を貰った人たちや企業はさらにそのお金で物やサービスを買う。こうしてプー太郎と取引した関係各所はみんな幸せになることができました。

めでたしめでたし。

 

世界中が幸せになるこの物語は、なんで現実のものとなっていないのでしょうか?

それは、プー太郎に誰もお金を貸したがらないからです。

こんな、ニートのプー太郎にお金を貸しても帰ってくるわけがない。

返済時に誰かがお金をかしてくれたらいいけどそんな保証はどこにもない。お金が返ってくると思えなければ、誰もお金を貸せないんです。

でも、このみんなが幸せになれる夢物語を、プー太郎に代わって現実のもとで出来る主人公が一人だけいます。

 

それは、 「 日本政府 」です。

 

日本政府は日銀を従えている。必要ならお金はいくらでも印刷できる。

通貨発行権を持っている日本政府にお金を貸して帰ってこないことは原理的にありえない。だから政府にならいつでも安心してみんなお金を貸すことができる。

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だったら日本政府はお金を借りたらいいんじゃないですか?いくら借金が増えてしまってもまた借り替えたりお金を発行すればいい。

 

いまこの国はデフレに苦しんでいます。つまり、物とかサービスの価値が下がっていて売れなくなっていく。そのせいで企業のお財布も寒くなるのでそこで働く労働所者の収入も減る。労働者の収入が減ったせいで物とかサービスが売れなくなる。物の価値が下がり、お金の価値が上がっていく、このデフレスパイラルに日本は苦しんでいるんです。

 

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だったら借金をしてプー太郎のよにお金をバンバン使ってこの国の経済を活性化して、みんなを幸せにするべきじゃないですか?

日本政府がいくら借金を抱えても貸し手がいなくなったり破産しちゃうことはありえないんだから、借金で財源を確保して経済を回すことなんです。

国の借金は最終的に返さなくてもいいんだよって言われたらなんか、え、えって直感的に思っちゃいますよね。

 

これは、金融界に地動説と言います。

コペルニクスが地動説を唱えたとき、だれもが地面を見て、いや、動いてるわけねえだろ。って思いました。

でも本当は、地球は丸い天体で太陽の周りを高速で回転していました。

 

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お金の世界でも同じことが起きているんです。

政府の借金は悪いもので、いつかは完済して財政を黒字化しなきゃいけない、誰もが直感的にそう思っていました。でもそれは人間の直感が導いた誤りなんです。借金はいつまでも借金のままでいい。いいだけじゃなくて、デフレに苦しむ間は借金は増やさなくてはいけない。

 

それは借金に対する理解を深めることでわかります。

 

多く場合、お金を貸すのは銀行です。銀行がお金を貸すときに何が起こるか。

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ある銀行が手元に1億円持っていたとします。

そこに前澤社長が、5億円貸してほしいなってお願いしてきました。

銀行は前澤社長なら返済してくれそうだなって思って、少しの利息を付けて5億円貸し出すことを決めました。

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そこで銀行は前澤社長の通帳に5と0を八つ書き込みました。

それを見て前社長は嬉しそうに帰って行きました。

 

分かりましたか、このシステム

銀行は誰かにお金を貸すとき、手持ちの現金に一切手をつけません。そのお金をどこからか調達したりすることはないんです。

代わりに借り手の口座に数字を書き足すだけです。

 

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だから持ってもいない5億円というお金を貸すことができるんです。

でもみなさんご存知のとおり通帳に書いてある数字、銀行の残高っていうのはお金と同じように使えます。誰かに振り込んだりネット通販で買い物したり、銀行残高っていうのも立派な1つの通貨なんですね。

だから銀行っていうのは誰かが借金するとき ”お金を創り出す” んです。

これを、「 信用創造 」 と言います。

 

今回信用創造によっ創りだされた通貨は5億円です。でも銀行は勝手にその残高を生み出しただけで手元には1億円しか持っていません。

だから前澤社長が5億円引き出したいと言ってきたら銀行はパニックに陥ります。でも実際のところはほとんどの預金は引き出されません。

だって大金を引き出て誰かに支払ったとして、その人はそのお金をどうするでしょうか。手元において置く。 いやいや、もう一度銀行に預けるでしょう。そんなことするくらいだったら最初かお金は引き出さず振込みをしますよね。だから紙でできたお金が大量に必要とされることってほとんどないんです。

 

もう一度言いますが銀行にお金を借りるとき、銀行や別の誰かが代わりにお金を失ったりすることはありません。銀行は通帳に数字を書き足すという操作によって、虚空からお金を作り出すんです。

 

この信用創造の過程で学ばなきゃいけないことは、誰かが借金をするとき、お金は生まれるんです。そして逆にお金っていうのは誰かが借金をすることによって生み出されるものなんです。

 

ということは、借金かえすとどうなるか。

 

さきほど5億円借りた前社長は気まぐれなので、次の日やっぱり借りた5億円をそのまま返すことにしました。すると、何がが起こるか?

前澤社長の借金がなくなると同時に通帳から5億円という数字が消えます。消えてしまった銀行預金という名の立派な通貨です。このとき、借金がなくなったのはいいんですが、それと同時に銀行預金という名の通貨も失われてしまったんです。借金を返済すると、この世界からお金が消滅してしまうんです。

 

政府がお金を借りるプロセスはほぼ同じなんです。

政府が借金をしただけ国内の金は増えるんです。逆に政府が借金を完済してお金を抱えていない状態にするとどうなるか。

国内のお金なくなっちゃうんです。

 

なんとなく政府がお金を借りるってことは貸してくれた誰かのお財布からお金がなくなってしまうような感じがするんですね。だから財政赤字は国民を苦しめているような気がする。でも本当は逆なんです。

政府がお金を借りるからお金が生まれるんです。政府が借金を返済してしまえばお金が消滅してしまいます。お金の価値が高くなってしまったデフレの状況下で、貴重なお金はさらに消滅させてしまっては、またデフレが加速してしまう。デフレを脱却したい政府は国内から税金で集めたお金を使って借金を返済してはいけないんです。むしろ借金は増やさないといけないんです。

 

これを聞い誰もが一番最初に心配するのはインフレです。

国が借金を抱えてお金を増やしたら、日本円の価値下がるじゃん、インフレおきちゃうじゃん、って訳です。そうです、インフレ起きます。

だから調子に乗って借金しすぎるとインフレ起きちゃいます。

でもインフレって起きてもいいんです、ゆったりと金の価値が下がったときって、人はものを買っったり投資しようとしたりする。だって、そのままお金として持っていたらその価値はどんどん下がっていっちゃうから。

インフレになって物が売れれば経済は発展する。だからゆったりしたインフレはむしろ大歓迎なんです。もちろん行き過ぎちゃうとジンバブエドル見たいに(30000000000000ドル=1円)紙っぺらになって、日本円を誰も信用することが出来なくなってしまう。それはさすがにいやですよね。

 

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だからハイパーインフレにはならないように、程よく財政赤字を拡大させていくことがだいじなんです。

ただ、今の日本はデフレでしょ。政府自身デフレがいやで、ほんの少しインフレ気味がいいなって思っているから、インフレ率2%を目標に掲げている。だったら今より借金いっぱい増やして少しずつインフレに向かっていったほうが良くない?ほんで、程よいインフレ率具合になったら借金を増やすのはやめていったらいい。

 

こういうと政府がよりも借金を増やしてお金を調達していいんだったら、

税金何のためにあるんだよ、無税国家が出来上がるじゃねえかよ。っていう疑問もありますね。

 

そこで税金の役割についても確認してみましょう。

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税金一つの役割は再分配です。資本主義社会ではとても残念なことにお金を持っている人のところにさらにお金が集まります。格差は開いていくばかり。

そこで累進課税を導入しました。金持ちからたくさんお金を徴収して、お金を持っていない人のために回す、こうして余っているところから必要なところにお金を回す再分配の役割が税金の1つ目の役割です。

そこで税金の最も重要な役割は日本円という貨幣に根源的な価値を与えることです。もはや日本円でいろんな物やサービスを買うことが出来ます。が仮にそれがなくなってしまっても、

日本円には納税と言う最終的な使い道があります。税金と言うのは円というお金に価値を与えるという役割を満しています。事実、増税すると円の価値上がります。いいかえれば、増税するとデフレが起きます。減税は逆にインフレを起こします。

 

今の日本はデフレです。なのに、日本政府は消費増税を行ないました。日本政府はこれまでデフレに苦しんでおきながら増税によって加速させてきました。それは「まるで遭難した雪山で凍えながら服を脱ぎだすようなものです」。

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日本はデフレ脱却を目指すと言いながら全く逆の経済政策をしてきたんです。

その結果はどうか。

1995年から2015年の20間で世界の平均経済成長は139%、中国に至っては1414%、日本どうかというとマイナス20%です。

日本だけが、深厚な経済成長率に陥っているのはデフレ中に増税を行なうと言う180度間違った経済政策をしてきたからですね。

 

でも、借金を増やしていくとインフレが制御できなくなって、金利が高騰してしまう。

とはいえ、金利が高騰してしまうことに関しては、日本の歴史が否定しています。

日本の抱える借金は、世界でも類を見ないほどにも大きく GDPの240%にまで拡大してきましたが、日本の国債金利は上がるどころかむしろ下がってマイナスさえ記録しました。

残る疑問はインフレが制御出来なくなってしまうということです。でもこれは、先ほど言ったように、インフレが止まらなくなってしまうようなスピードで無尽蔵に財政赤字を拡大させても良いという理論ではないからです。

財政赤字の量を調整して緩やかなインフレが進むようにコントロールしていけばいいんです。

今言ったように日本政府は世界最悪のレベルで財政赤字を拡大させてきました。それでも日本はインフレが止まらないどころかデフレを脱却することさえできていないでいる。これを見て、いやいやでも、あと少し財政赤字を拡大すればインフレが止まらなくなってしまうって思っている人はほとんどいないはずです。インフレがコントロールできなくなってしまうと思っている人は、財政赤字そのものに批判的なわけではなくて、財政赤字やりすぎちゃうとコントロール不能ハイパーインフレに陥っちゃうよね、ていうことを心配しているんですよね。

 

と、お話はこれまで。

何か疲れましたが、このコロナショックの緊急事態になぜ政府は財政出動をもっと広げないでしょうね。

皆さんどう思います?