インドに市場を求めて・・・
インドに市場を求めて・・・
カレーチェーンとして2番手を大きく引き離す、
「CoCo壱番屋」。
現在はハウス食品グループ本社の子会社なんですが、
もともとは夫婦で経営していた喫茶店から始まったのは知られているところで、ルーの辛さやトッピングでオリジナルのメニューが作れる事がヒット。
最近は顧客離れの報道なども目にするようになっていたんですが、
宅配や持ち帰り需要が伸びて、今期業績は従来予想から減益幅は
縮小する模様です。
苦戦する外食産業が多い中で、中国や台湾など海外店舗の売上が想定より回復していることも要因にあるようです。
その壱番屋が8月、経済大国となったインドに初進出しました。
いよいよ、カレーの本場に乗り込んだわけで、首都デリーから30Kmほど離れた、成長の著しいビジネス都市 「グルガオン」 (ハリヤナ州)に
1号店を出店、ちなみに同地区は昨年11月にユニクロのインド2号店がオープンした地区なんです。
現地レポートによれば、ココイチカレーを食したお客の第一声は
「美味しい」 と評価は上々のようで、まさに「インド人もびっくり」 といったところ。
もっとも、インドの日系企業進出数約1454社 (2019年時点:JETRO調べ)の内、日系企業の3割がこのハリヤナ州にオフィスを構えていて
オープン当初は日本人客が大半を占めていたんですが・・・。
その気になるとカレーの中身は、具は宗教に配慮して、豚・牛肉を使用せずに野菜とチキンになっていますが、ルーとコメは日本から輸入するなどして、スパイスを配合したルーとパサパサしたライスの本場カレーとは違って、ほぼ日本仕様になっています。
インドで一口にカレーといっても家庭ごとにマチマチの様で、このカレーショップが本当に根付いていくかはまだこれからの段階ですが、
オープンから3ヵ月経った今日、インド人の来店が徐々に増えてきたとの声も聞かれます。
日本の総人口が2008年以後、本格的な減少鏡面に入った一方、
インドは2030年に中国を超えて、人口が世界一になると予想されている。先般、iphoneの関連の大型投資が発表でれて、鴻海(ホンハイ)精密工業など3社が、生産の拡大に向けて1000億円規模の投資を行なうとしている。
これまで脱中国の受け皿としては台湾、ベトナムなどの東南アジアが担ってきたんですが、いよいよ本格的にインドにも広がっていきことになるでしょう。
ちなみに、私の会社は50年前からインド進出して生産拠点もあります。
様々な宗教、民族との共存の中で多様性を受け入れ、向上心が強く、
積極的に新しい事へのチャレンジ精神が豊かな国民性を持つと言われているインドは、ビジネス・マーケットにおいて外せない重要拠点となっていくでしょうね。