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テレビからネット広告へ・・・

ネット広告。

今、主な放送局の業績悪化が顕著です。

営業損益段階で赤字に追い込まれた局もいこつか目に付きますが、理由はCM収入の落ち込みによるもの。

特にスポットCM(番組と番組の間に流れるもの)の落ち込みぶるはすさまじくて、出稿量は軒並み前期比30%ほど減っているようです。

CMはもちろんスポンサーありきなので、コロナ禍による業績悪化が要因なんですが、それよりも深刻なのはネット広告へのシフトチェンジの影響です。ネット広告費は毎年のように2ケタの伸びを記録していて、2019年に総額2兆1048億円にまで成長、ついにテレビの広告費1兆8612億円を追い抜いた。この流れはもう誰にも止めることはできない。

私もテレビを見る機会が激減しています。そして、やはりというか、その分ネットの映像配信サービスの利用が増えた。最近はいわゆるサブスクサービスが急増しているので、映画にバラエティーにと、見たい番組が多くて時間が足りないほど。そして、これらの有料サービスやユーチューブといった動画投稿サイトでも必ずCMが流れるようになった。

なぜネット広告がここまで顕著な伸びを示すのか。それはCMを見た人の数が正確に把握できるから。

10万とか20万とかざっくりとした数字ではなくて、1の単位までクリック数が明確に表れるんです。費用対効果が一目瞭然なんですね。

したがった、CMを出す側にとっては販売戦略を立てやすい。ただし、あくまでクリックしてCMが流れた回数なので、スキップしたり実際は全く見ていなかったりも含まれてしまうんですが(このケースが圧倒的に多い。)

テレビと大手広告会社は長らく、視聴率というモノサシで広告を集めてきました。だけど、これは実にあてにならないシロモノであることは言うまでもない事です。視聴率測定器を設置している世帯が少ないことに加え、今は家庭の生活環境が昔と比べて激変しています。一家そろってお茶の間でテレビ観戦の光景は希少になりました。また、録画機器も充実しています。リアルタイムでしか図れない視聴率から広告宣伝効果を統計することはネット広告と比べると見劣りすることは明らかです。

視聴が有料であって、そそて広告も取れるサブスク事業はコンテンツ作成に多額の予算を投下できるので、これからも番組の質が高くなり、ユーザーが増えていく好循環が続くでしょう。

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一方、業績悪化で番組制作費がどんどん削減されていくテレビ番組の質はより低くなって、サブスクがテレビのシェアを奪い続ける悪循環に陥るでしょう。

テレビと大手広告会社にとって冬の時代はこれからが本番になりそうですね。