リョウガのページ

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フリマアプリ、「メルカリ」に学ぶ「もったいない」

フリマアプリ、「メルカリ」が絶好調である。

サービス開始から5年を経過して、ダウンロード数は国内5000万を突破、

月間流通総額は100億円を超えた。

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「フリマ」とは、フリーマーケットの略で、メルカリは不要になった服や小物

などの物品を個人間で売買できるスマートフォンアプリ。

これまでCtoCサービス(個人間商取引)では、ヤフオクヤフーオークション

が圧倒的に強かったが、オークション形式で入札の駆け引きを要するところに

初心者の入り難さがあった。

メルカリは出品者が決めた価格で購入することができるから、魅力ある商品は

瞬時に売れることも珍しくない。

また特徴として、コメントのしやすさがある。コメント欄では気軽に商品への

質問や値切り交渉も行われている。このあたりも実際のフリーマーケットと同じ。

特に10代~20代女性の利用率が高く、レディースアパレルの出品数が極めて

多い。つまり、衣料品のリユース(再使用)が進んでいる。

 

これだけ個人間取引が活発化すると新品流通への影響も懸念されるところであるが

我が国の衣料品廃棄物の現状をみると、衣料品のリユースはもっと進んでいいと

考える。

 

我が国では、ファストファッションの普及などで年間約100万トンもの衣料品が

廃棄されている。衣服1着約300gで算出すると約33億着にものぼる。

国民一人当たり年間30着弱も捨てているのかという話であるが、

(廃棄には売れ残りの新品も含まれる)「もったいない」を世界に広めた国とは

思えない有り様である。

 

江戸時代、庶民は古着の着用が一般的だった。先ずは、大人用の古着を買い、

それをさらに着古した後は使える部分で子供用に作り直す。子供用は大きめに

仕立て上げて、腰や肩の部分を縫い上げ、成長した際にほどいて長くする。

長男が着られなくなれば次男が着る。着古してボロボロになり、遂には雑巾

となるが、これで活用は終わらない。

雑巾は、かまどの燃料になる。さらにその灰は肥料や、陶器の上薬として

利用されたという。

これぞ、我が国の世界に誇る「もったいない」の精神である。

(昨日テレビでやってた、着物の

裁断は、反物(長方形)をあまらさずに切っていき、それを手縫いした後、

またほどいてそれを子供の着物にする。それも使えなくなると、最後には四角く

切って雑巾として使われる。)

 

戦後、日本人は物を使い捨てることで経済を回してきたが、その心の奥底には

まだ、「もったいない」が生きていたようだ。

最先端のデジタル機器を駆使して、顔も名前も知らない人たちを相手に、

衣料品のリユース活動に熱心とは、実に日本人らしい営みであると思う。

 

今、「MOTTAINAI(もったいない)」という言葉が世界の注目を浴びています。

アフリカ人女性として初のノーベル賞を受賞したケニアワンガリ・マータイさんは、「もったいない」という日本語を知って、「ものを大切にし、心豊かに生きてきた日本人の心・生き方だ」と感激されました。

「この言葉を考え直すことで、大量生産・消費型のライフスタイルを変革できる」と

考えて「もったいないを世界に」と提唱されました。

今、その輪が国内外に広がっています。

 

「地球環境」というと、あまりに大きなことで、自分が関われることだろうかと思ってしまいます。

 

「もったいない」…日本人でさえ忘れかけているようなこの言葉を、もう一度私たちの意識に呼び覚ますことで、環境問題やゴミ問題などにごく自然に関わっていくことができますね。

 

「食べ物を残す」もったいない

子供の頃などに、「ご飯を粗末にするとバチがあたる」と言われたことがある。

お米は八十八の手間をかけて作られているなど、

様々な理由で私たちは食べ物の大切さ、

食べ物のいのちを粗末にしないこと、

食べ物やそれを作ってくださった方への感謝の気持を教えられてきました。

今、日本は飽食の時代。お金さえ出せばどんな食べ物でも手に入り、食べるに困ることはありません。

「グルメ番組」が流行り、食べることに時間とお金をかけるのを厭(いと)わないことがもてはやされています。

そんな中で、お茶碗の中のお米を最後の一粒まで残さずに食べることは当たり前ではなく、むしろ「格好の悪いこと」と思う人も増えている。

食べきれないほどの食べ物を注文し、残してしまうことに何の後ろめたさも感じない。

食べ物をありがたくいただき、残したら「もったいない」と考えることは、すべての環境問題の原点であるように思います。

家庭での実践例
  • 余分な食材は、冷蔵庫で保存する時、調理する時、処分する時、すべていのちとエネルギーの無駄遣いになってしまいます。自分の食べられる量だけ買い求めましょう。冷蔵庫の中やストックしてある食品の賞味期限を確かめましょう。

日本では、年間2千万トンの食品廃棄物が飲食店・コンビニ・家庭などから放出されます。
家庭の調理くず・食べ残しなどはその半分の約1千万トンで、その90%(食べ残し40%、調理くず37%、賞味期限切れ13%)は生ゴミです。

食べ残しの内訳は、多い順から、手つかず食品38%、ご飯8%、パン類5%、肉類3%などとなっています。
今、世界では8億以上の人々が、毎日を空腹のまま終える生活を余儀なくされています。

人災や自然災害の被災者およそ5千万人が、深刻な飢餓の脅威にさらされています。

毎日5歳未満の子どもが1万6千人亡くなっていますが、その主な原因は栄養失調です。飢えのために5秒に1人のペースで子どもが亡くなっています。

「もったいない」を探そう!

コンビニなどに行くと、ガムを一つだけ買ってもレジ袋に入れてくれることがあります。ガムに買ったことがわかるようにシールを貼ってもらえば、レジ袋は必要ありません。

たとえば、見てもいないのにテレビをつけっぱなしにしたり、電灯をつけたままにしていること。 

1枚着込んだだけで充分温かいのに、薄着のままで暖房をつける。 

家庭での実践例
  • 不要な車のアイドリングはやめる
  • 冷蔵庫に食品を詰め込み過ぎない
  • 電気はこまめに消し、あまり使わない電気器具はコンセントを抜く
  • エアコンの設定温度を適正(夏は28度以上、冬は20度以下)にして、衣服で調節

 

家庭でのエネルギーの消費量は、多い順にエアコン、冷蔵庫、照明器具で、この3つで60%近くを占めています。

これらで省エネをすれば大きなエネルギー節約になります。古いエアコンや冷蔵庫などは効率が悪いうえに、大きな電力を消費します。場合によっては大事に使うより、買い替えたほうが省エネになることがあります。

 

まだ使えるものを捨ててしまうのは「もったいない」

「お下がり」という風習があります。兄弟・姉妹や親戚、近所の人などで、一つのものを大切に使い切る風習でした。
今は一つの物を長く大切に使うのが困難な時代かもしれません。電気製品を修理しようと思っても、「買ったほうがお安い」とか、「新しい製品のほうが電気代が安いですよ」などと言われます。パソコンなどは「寿命は3年」と言われ、最初から長く使うことは期待できません。

最近はガレージセールやフリーマーケットなどが盛んに開かれるようになって、使う予定のない新品、中古ながらまだ充分使えるものなどを「流通」させる機会が増えました。
出品されている物には、新品や新品同然のものはもちろん、「こんなもの、誰が買うだろう?」と思うような品物までありますが、不思議と欲しい人が現れてなくなっていきます。

「もったいない」という視線で見てみると、いろいろな物が再利用できたり、リサイクルできます。

例えば、毎日家庭から出るゴミの約35%は生ゴミだといわれていますが、この生ゴミも処理をすると、堆肥などとして再利用することができます。

生き物だけではなく、「物」のいのちも大切に生かす、「もったいない」という気持ちが大切です。

家庭での実践例
  • 自分は要らなくなったけれどまだ使えるものは、知人などに譲るか、バザーやフリーマーケット、ガレージセール、リサイクルショップなどへ提供・交換・出品しましょう。また、提供されたものを使いましょう。インターネットのオークションも試してみては? 最近は、古い和服を欲しがっている人も増えています。
  • 自治体の資源ゴミの対象になっているものは、できるだけ回収に回しましょう。
  • 食品トレイ・牛乳パック・古紙など、大型店舗や地域の学校が回収しているものは、捨てずに回収に出しましょう。
  • 家庭から出されるゴミの約半分は、食べ残しや調理くずなどのいわゆる生ゴミです。生ゴミ処理機やコンポストなどを使って、生ゴミを減らすと共に、堆肥を作ってみませんか?(※注8)
  • 割り箸のリサイクルも行われています。日本人が1年間に使い捨てている割り箸は、約250億膳。これに使われる木材で120平米の家が1万7千戸建てられます。

もう一度、「勿体ない」

「勿体」(もったい)とは、世の中のすべてものは繋がりあって成り立っている、それ単独で成り立っているのではないという仏教の言葉です。「もったいない」はそんな存在価値や意義が、ないがしろにされ、あるいは十分に活かされていなくて惜しいという意味です。

繋がりあって成り立っているせっかくのものであるのに、その縁を断ち切って空しくしてしまう行い。たとえば、まだ使えるものを捨ててしまったり、価値があるものの価値を損なって無駄にしてしまうような行い。それらはすべて、私たちと繋がりつつ共に生きている「いのち」を粗末にする、あるいは、ものを生かすことをしない「もったいない」行為です。

ただ「物」を大切にするというのではなく、私たちと繋がりあって生きている森羅万象(しんらばんしょう)の「いのち」を大切にする行い、それが一隅を照らす運動がおすすめする「もったいない」です。

 

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