リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

男性かつらオフの日は ウイッグで変身願望おしゃれ コスプレが広まる用途

f:id:yasuhirokamei0912:20190702214745j:plain


休日など「オフに日」用に使う男性用ウイッグが広まりつつある。男性用かつらは従来、薄毛隠しなどの悩みを解消する道具というイメージが強かった。ただ、外出時のおしゃれやコスプレなどに使いたいと考えている人が増えているという。スヴェンソンやアデランスなどかつら大手も商品開発に力を入れ始めた。ヘアケア市場は横ばい続きで、各社は新たな需要を掘り起こす。

スヴェンソン傘下の、じゃねっとが運営する浅草橋の制作現場。壁には黄色や青色、紫色など様々な色のウイッグが積まれている。授業員の女性数名な慣れた手つきでウイッグの”整髪”をしていた。

実はこれらのウイッグは、オーダーメードで製作しているコスプレ用という。通常、オーダーウイッグは3か月程度で完成するが、最近は注文の増加で製作が追いつかなくなり、急ピッチで進めても5か月ほどかかるようになったという。

同社には、アニメキャラクターを模したウイッグを手掛けるが、実在するアイドルと同じ髪型のオーダーも人気を集める。じゃねっとは、イノベーションや新薬開発で、(従来型の)かつらが不要になる時代が来る可能性があるとみて、今後はオーダー型のウイッグを拡充する考えだ。

アデランスが4月、20代~60代の男子1千人にインターネットでアンケート調査を行ったところ、75%が「違う自分になりたい」という変身願望あることがわっかた。これは、薄毛対策の需要よりも多かったということである。

こうした流れもふまえ、2019年~20年の秋冬では「パリコレクション」のデザイナーと共同で22種類のおしゃれウイッグを製作した。今年9月に東京・青山にある同じデザイナーショップで、オリジナルウイッグを発売する予定。

同社は、17年~18年秋冬のパリコレからおしゃれウイッグの提供を始めたが、

関心の高さを受けてさらなる事業強化に動く。男性用ウイッグの18年度の売上高は、17年度に比べて8%増加。全体では5%増で男性用ウイッグがけん引役となった。

国内のウイッグ、育毛剤やかつらなどを含むヘアケア市場の市場規模は約4400億円と、ここ数年な横ばい傾向が続く。少子高齢化が続く中、今後は人口減少による市場縮小は避けられない。

ただ、男性用かつらは薄毛や抜け毛など「悩み」への対応が中心だった。そこで女性のように外出時などの「晴れの日」でも使ってもらえるような商品開発に着手。おしゃれウイッグをテコに新たな市場開拓を進めるようになった。

当面の課題は認知度の向上だ。衣料品のように男性雑誌などで特集を組みにくく、各社はSNSなどでインフルエンサーに訴えてもらい、口コミでの波及効果を狙う。業界では「相当な規模になる」とみられるだけに、今後はおしゃれウイッグの開発競争が起きそうである。