リョウガのページ

小さな嬉しいことを発見する、今話題のことを思う

「フレイル」にご注意 仕事以外にも興味が持てる分野を見つけよう

f:id:yasuhirokamei0912:20190709085154j:plain


ある写真サークルの参加者を見ると高齢者がが多いですね。

なんと最高齢は96歳の女性です。75歳になってからカメラを始めたという。動物の写真が好きで、今も1人で各地の動物園へ出掛けてはカメラを楽しんでいるほど活動的。その撮った写真を見せてもらうと、いろいろな動物たちが可愛く撮れている。そして撮影会には毎回、手作りのクッキーを持参してきてみんなにふるまうそうである。聞くと、お菓子作りも長年続けており、クッキーの出来栄えは素人とは思えないぐらいだそうだ。写真で感性を磨き、お菓子作りで手先の器用さを維持していることが、衰え知らずにつながっているようです。

 

最近注目の言葉「フレイル」(虚弱)。

これは、加齢に伴い体力・筋力・精神力など心身の活力が低下して、やがて要介護の状態に近づくことを意味している。年齢のせいだと思っていて放っておいてはダメ。

チェックポイントは次の5つ。

 

・握力が弱くなった、

・活動量が減った、

・疲れやすい、

・体重が減った、

・歩行速度が遅くなった、(横断歩道を渡り切れない等)

このうち3つ以上に該当したらフレイルの可能性があります。ドキッとしても、あきらめることはない。早めに対策をとることで元に戻すことも出来ます。

取り組む対策は3つ。

1つ目は、今更ながらだが、しっかり食べること。

好き嫌いをせずに多様な食品をまんべんなく、よく噛んでた食べる。特にタンパク質はしっかりとる。筋肉を作る力が低下しないようにするためです。

バナナの強力パワーはいかが - リョウガのページ

2つ目は、運動。散歩ではなくウォーキングが最適。ウォーキングの効能について何度か書いていますので、興味のある方は下記のリンクをご覧ください。

8000歩,歩けば 健康長寿になるおすすめ - リョウガのページ

3つ目は、社会参加。積極的に外出して趣味やボランティア活動、自治会の活動に参加するとか。

これら3つの対策は、それぞれ柱になっていてお互いが支え合っている。柱が一つでも欠けると、支え合うことが出来なくなり崩壊します。せっかくの努力が無駄に帰することとなります。食欲がないからと言って食べないと、低栄養状態となって筋肉が減る。すると歩きにくくなり、外出が減る。そしてさらなる食欲減退につながり悪循環に陥る。食欲がわかないなら、数回に分けて食べたり、間食を上手に利用する方法を取ればいい。

でも、しっかり食べて、運動しても社会参加活動がなければ単なる孤独老人です。社会参加活動、これはどちらかというと男性は苦手ですね。冒頭の写真サークルもメンバーの男女比率は1:3.定年後にやることが見つからずに枯れていくようなことにならないために、仕事以外にも興味が持てる分野を見つけよう。

孤独死という悲しくも哀れな人生の最後だけは避けなければならないですね。

 

yasuhirokamei0912.hatenablog.com

フレイルとは

 フレイルとは、海外の老年医学の分野で使用されている「Frailty(フレイルティ)」に対する日本語訳です。「Frailty」を日本語に訳すと「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などになります。日本老年医学会は高齢者において起こりやすい「Frailty」に対し、正しく介入すれば戻るという意味があることを強調したかったため、多くの議論の末、「フレイル」と共通した日本語訳にすることを2014年5月に提唱しました。

 フレイルは、厚生労働省研究班の報告書では「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」1)とされており、健康な状態と日常生活でサポートが必要な介護状態の中間を意味します。多くの方は、フレイルを経て要介護状態へ進むと考えられていますが、高齢者においては特にフレイルが発症しやすいことがわかっています。

 高齢者が増えている現代社会において、フレイルに早く気付き、正しく介入(治療や予防)することが大切です。

フレイルの基準

 フレイルの基準には、さまざまなものがありますがFriedが提唱したものが採用されていることが多いです。Friedの基準には5項目あり、3項目以上該当するとフレイル、1または2項目だけの場合にはフレイルの前段階であるプレフレイルと判断します。

  1. 体重減少:意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少
  2. 疲れやすい:何をするのも面倒だと週に3-4日以上感じる
  3. 歩行速度の低下
  4. 握力の低下
  5. 身体活動量の低下

 フレイルには、体重減少や筋力低下などの身体的な変化だけでなく、気力の低下などの精神的な変化や社会的なものも含まれます。 次に、フレイル状態に至るとどのようなことが起きるか説明します。

フレイル状態に至るとどうなるか

 フレイルの状態になると、死亡率の上昇や身体能力の低下が起きます。また、何らかの病気にかかりやすくなったり、入院するなど、ストレスに弱い状態になっています。例えば健常な人が風邪をひいても、体の怠さや発熱を自覚するものの数日すれば治ります。

 しかし、フレイルの状態になっていると風邪をこじらせて肺炎を発症したり、怠さのために転倒して打撲や骨折をする可能性があります。また、入院すると環境の変化に対応できずに、一時的に自分がどこにいるのかわからなくなったり、自分の感情をコントロールできなくなることもあります。転倒による打撲や骨折、病気による入院をきっかけにフレイルから寝たきりになってしまうことがあります。

 フレイルの状態に、家族や医療者が早く気付き対応することができれば、フレイルの状態から健常に近い状態へ改善したり、要介護状態に至る可能性を減らせる可能性があります。

yasuhirokamei0912.hatenablog.com

yasuhirokamei0912.hatenablog.com

yasuhirokamei0912.hatenablog.com